第94話暴走そして光明
第4ラウンド等と生易しい物じゃあない。人型は赤く変色し、エネルギーカノンをばかすか撃って、更に
「ブースト」
「はっ?」
周囲の家を踏み潰しながら、50メートル程を素早く移動してきた。
「戦車の動きじゃねぇ」
「プロトエネルギーカノン照射」
「がっ!」
俺の周囲で円を描いてドリフトし、照射してくる。俺はダガーをクロスしてエネルギーカノンを防御した。が、無意味だった。衝撃に耐える事は敵わず、壁に打ち付けられる。頭から血が大量に流れ、視界を奪う。魔力は既に空、今までは気合いで立っていたに過ぎない。意識を保つのでやっとだ。
「ん?」
その時、かすかだが、確かに俺は見た。砲の中にある傷、それは確かに俺がダガーでつけた傷だった。
「くくっ、くはははは」
俺は笑った。顔を血で染め、嗤った。自分の考えで以上にこの戦車が愚かだと理解したからだ。自立型だろうが、自分の状況を理解できないんじゃ無能だ。
「撃てよ、人型」
「プロトエネルギーカノン照射、、、オーバーロード、オーバーロード、砲身への不可70%に上昇、尚も増加中」
傷があるなかで何度もエネルギーカノンを撃ったんだ。砲身に限界が来ていてもおかしくない。
「ガトリングポット発射」
まぁ、命は尽きたがな。
「ライトニング!」
尽きたと思った。血が滲み、視界も保てないなかで俺は雷光を見た。雷が周囲には起こり、激しい雷撃が人型戦車を襲う。
「ショート、ショート、ショート、ふく、ふくげ復元ちゅ、中」
俺は人型戦車から離れた場所に寝かされた。俺を助けてくれた男に礼を言おうとしたが、口を開く事さえできなかった。
「バロ、後は任せてくれ」
「(コク)」
俺の頷きが伝わったかは解らない。でも、彼は、親友は任せてくれと言ったんだ。ディスタ、頼んだ。
「さて、、、」
「GAAAA!!!」
機械が獣のような叫び声をあげる。人口知能が搭載されていると思ったけど、どうやら勘違いのようだね。
「僕は、、、友情深いんだ。だから親友と呼べるバロが傷つけられて、、、楽に壊されると思うなよ!!!」
僕は雷纏を使い、人型戦車に突進した。ガトリングが撃たれるけど、雷に追い付ける訳がない。僕は純粋に避けて走り続ける。
「GAAAA」
人型戦車はガトリングを撃ちながら凄い速さで僕に突撃してきた。だけど、それぐらいは予測済みさ。車体を蹴ってジャンプした。間に合うかどうかだけれど、どうやら頭より上に行けたみたいだ。
「サンダースラッシュ」
片手剣でサンダースラッシュを放ってそのまま3発弾座を撃ち込んだ。エクレールバスター程ではないけど、雷の魔法を付与してある。機械には効くでしょ。
「ダッダメ、、、ダメジ、、上、上昇エラー、エラー、エラー、、、システム再起動」
「へぇ、、、」
どうやってかは知らないけど、人型戦車のシステムが再起動しみたいだ。
「タゲ、、、タゲット、ロック、ロック」
「いい加減、壊れてくれないかな?」
僕は片手銃を人型戦車の胴体に向け、チャージを始めた。限界を超えて、銃本体が雷を纏い始める。手にも雷撃が響く。
「エクレールバースト」
銃口からは弾丸が出た以外は何も起こらない。でも、僕は勝利を確信している。
「3,2,1」
カウントダウンが終わると同時に人型戦車の内部から大放電が発生した。そう、エクレールバスターは超圧縮した雷を相手の内部に撃ち込んで内側から破壊する技。この一発の弾丸はかするだけでエクレールバスターを引き起こす。
「fall in to hell」
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