第80話真実
「嘘、、、嫌、、、」
信じられない。バロが、目の前の龍だなんて。そうだ、バロのはずが無い。きっと声だけ真似た
「声だけ真似ただけ、そう思っている。でもルシエラ、僕はバロ・ランバースなんだ」
怪我をした腕は生えている。それどころか、ほぼ裸の状態のバロに龍は変化した。
「服は、、、残念。こんなのはどうだい?魔力で服創れるからね」
龍はそう言ってバロの見慣れた服装に変化した。管理人として、何時も世話を焼いてくれる私の恩人の姿に。
「本物なの?」
「あの晩、僕は、、、君に接吻しようとしたし、半ば理性の間で襲うか襲わないかの境目だった。それに、何時もおちょくる様に接吻していたけど、本心は好きだとおもってる。それに君が毎晩夜中に僕の部屋に来ているのも知ってる。おかしいのはたまに使ってない服が洗濯機にはいってること」
「もう良い!貴方は間違いなくバロ。だからお願いします、これ以上喋らないで」
「?最初の晩は床を共にした仲じゃないか?」
「は?」
いや不味い、正直最初の泣きそうな気分を返して欲しい。今はそれよりも後ろで喋る同僚達と、その中から向けられる殺気。私は何か悪いことをいたしまして?何故、このような理不尽なめに!
「ルシエラ、もう良いわ。後で個人的に話があるから私の部屋に来なさい。絶対よ?」
「姫様?!」
もう、全部バロのせいですわ!
「やあ、セリエ。バレタニアにちょっとだけクレーターができてしまったね」
「黙って!」
パチン!
姫様はバロの頬を叩いてただ睨み付けています。私は解りません、何故バロを叩く必要が
「騙していたの?」
更に姫様はバロが使っていたダガーを何処から手に入れたのか、彼の胸に突き立てています。
グサッ
「セリエ、痛いです」
グサッグサッグサッグサッグサッグサッ
「、、、何で、何で死なないのよ!」
唖然としていた私達も事の重大さに気付いて急いで姫様を止めました。
「セリエ、僕を殺したいのですか?」
「当たり前よ!王都を、お祖父様や民を殺した癖に!何で、何で、その姿なのよ!」
泣き叫ぶ姫様を尻目に、バロは近くの鉄騎隊の隊員に命令しました。
「ランバース兄弟、ヤエさん、サクラさん、コノハさん、マリン、バレットを直ぐに呼びなさい。」
鉄騎隊の隊員に呼ばれた5人は直ぐに集まりました。そして、全員が武器を構えバロに刃を向けています。
「皆さん、何故バロに武器を向けるのです!」
「退きなさい、ルシエラ。それは厄災、私達を今まで騙していたのですよ!」
「隊長!」
もう、言葉は届か無いのでしょうか。もう
「んっ、、、んんんん?!!!!ぷはぁ!
バロ!何をするのです!」
「うん、久し振りに接吻したが唇、パサついてないか?ちゃんと食べてるか? 」
「もう!」
「なぉ、、、本当にこいつは厄災なのか?」
「間違いないと思います。お父様、あとルシエラ、後で覚えて起きなさい」
何故、私まで?!
「あははっ、ちょうど良い。程よく場が和みました。いや、マリンの成長には驚きが隠せませんよ。正直、昔はぽっちゃりじゃなくてデブだと思ってましたし、再会したら捕虜を皆殺しにしようとする。今は指揮官とし状況確認、うん流石可愛い妹ですね」
「あっ、、、いえバロ様、と言うよりデブは酷いです!あの頃はあの頃です、今の私は!」
凄い、会話と頭を撫でるだけで隊長を懐柔した。男としてこれ程のクズはいないですわ。
「う~ん、バロ君。見せつけてくれるわね、お姉さんも抱きついて」
「コノハ、今はね?」
「そうね、バロ君。集めた理由を話して」
「はい、先ずは僕の真実を。このように我は龍なる神ドラグーン。お主達が厄災と言うものだ。そして勿論、バロ・ランバース」
バロは私達の前でもう一度龍の姿に変化したあと、もう一度人間へと変化しました。
「そして、黙って聞いてね。今から話すのは僕)(我の過去の話だ。バロ・ランバースと呼ばれるランバース家の長男は死産だった」
「なに?」
「黙れ、喋るなと言ったろ?我は産まれたばかりに死んだバロ・ランバースの身体と同化し、傷を癒した。そしてバロ・ランバースとして我の生が始まった。記憶も封印し、いつか我が危険に陥る時に解放される枷を自信にかけた。そして、ルシエラ君を助ける前に龍の力を手にした。そして、この前のレグニッツァ森林地帯だ。僕は死ぬと思ったすると俺の体は龍に変化し組織の機械を破壊した。その後、シュウ・カーヴィーと戦い左腕を切り落とされ、右目を潰された。あとは、知っても通りだ」
「それが、真実?つまり、私は国の敵と幼馴染みとしてすごしたと?」
「そうだな、まぁ死んじまった奴を気にするなよ」
「こっこの!」
「だってさぁ、、、我からすれば貴様等は我等の神域を荒らした。その罰を与えたに過ぎん、人間には罰が必要でな」
「罰とは?」
私はバロに問う。
「貴様等人はかつて、我が妻を、我が子を殺した。その罪だ。だから、貴様等人に同じ苦しみを罰として与えた。これが真実だ。まぁ、信じる信じないは別だが、我の記憶は見せよう。」
バロがもう一度龍になると急に咆哮を上げた。不思議な事に耳はいたくない、それどころか眠くな、、、る
「我の記憶に招待しよう」
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