第32話魔法士バロ・ランバース

「拠点を造る?資材も無いのにか?」


「訂正させて頂きます、外壁を造りましょう。騎士の拠点ならばあっても良いでしょう?」


「しかしな、、、そうか君は魔法で第四棟を復活させたと言ったな。その魔法を?」


「リジュネジェーションは無理です。直す物が存在しないので。しかし、外壁ならばガイアコントロールで作れます。」


僕がそう説明すると直ぐに副長殿は魔法が使える騎士たちを集めてくれた。集まったのは19人以外に少ないですね。


「全員土魔法が使える騎士だ。問題はあるまい?」


「副長殿、僕は魔法を使える騎士と言いました。属性は関係ありません。魔法が使えれば良いんです。もっと人員を下さい。」


そう言い返すと、以外にもすんなりと誤りを認めて、謝罪しながら魔法を使える騎士を集めていました。真面目で仕事熱心、部下も反発していないようで、、、むしろ笑顔で協力しています。良い上司なのでしょうか。


「魔法騎士総勢46名、集合完了した。管理人殿、指示を頼む。」


鉄騎隊総員が92名だから半数が魔法騎士ですか、、、質も高くて優秀ですね。


「さて、まず貴女方には魔力の連結をして貰います。土魔法を使える者と魔力を連結させてください。質問は?」


「すみません、そこまで増大した魔力は誰が操作するのですか。」


この女性騎士は中々鋭いですね。そう、魔法の展開と魔力の操作は全くの別物なのです。

通常、自分よりも過剰な魔力を受けた人は気分が悪くなるだけですが、二人分の魔力を受けると、生命の危機に瀕する、最悪、死にます。、、、通常なら


「魔力操作は僕が行います。ですので、魔法の展開は任せますよ?よし、それでは始めましょう。さっさと魔力を連結させてください。」


今、土魔法を使える騎士16人に魔力が連結され、膨大な魔力が流れ込んでいるのでしょう。ここからが僕の仕事です。


「あれ?苦しくな」


「私もです!」


などと声が上がる。


「管理人殿、貴方が?」


「えぇ、これでも魔力保有量は随一でしてね。これぐらいなら問題はありません。」


正直、自分でもできるとは思わなかった。

結構体が悲鳴をあげているけど、、、。

しかし、成功は成功だ。後は彼女等がガイアコントロールを終了させるまで待つだけ。


「あら、私も手を貸すわよ。」


「あ?」


「姫様?!」


「セリエ、まっ!」


「ガイアコントロール!」


セリエに対して言葉を発する前にし、40人分の魔力に相当する魔力が流れ込んで来ました。吐き気とかそんなレベルではなく、体が中から滅ぶような感じが、でもここで魔力操作を止めれば蓄えた魔力が術者に戻ることになる、最悪セリエと46人の女性騎士が死んでしまう。それは不味い、避けなくちゃいけない。だから、耐えるしかない。幸いなのはセリエが魔法を使ってる事だね、でなけりゃ僕が死んでる。


「ふぅ、バロ終わったよ。」


「!ロックコーティング!」


貯まった魔力を吐き出す為に、苦しみを紛らわす為に、つい大声で魔法を叫んでしまいました。まぁ、死ぬことにかもしれなかったんだから許して欲しいですがね。


「お疲れ様です、管理人殿。この量のロックコーティング。素晴らしいと言わざるえない。流石でした。」


「えぇと、ありがとうございます。」


多分、こんなことをは二度としないでしょう。流石に、命の危険は避けたいので。




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