俺はラブコメが憎い。

@tikitikikussyon12102932

第1話 過去

ここが新しい教室か。

ってことは、もう高校二年ってことか。

って、おい、ちょっと待て。

俺の青春ラブコメ進むの早くない?高校一年ラブコメイベントなかったし、友達すらできなかったぞ。

さすがに、高校生なら友達できないとやばくないか。

中学楽しまないと高校生活楽しくできないってウィーチューブでやってたな。まさかこういうことだったのか?

(あくまで個人の意見であーる。)



随分クラスが騒がしいな。

「おぉー!またマー君と同じクラスじゃん!」

「やったー!水間と同じクラスや!」

盛り上がってんなぁ。

俺は友達いねぇーし、知ってる奴いないんだよなぁ。(ぼっち)

だから誰一人も俺に「お前とおなじくらすやん!」とか言ってこないし、新学期始めよくあるイベントなど始まらない。



「サッチーまた同じクラスだね!」

「う…うん、また同じクラスだねっ!」

「おぉー桜と同じクラスやん!」

「あ…そうだね。一年間宜しくね!」

あいつ(桜)、無理してんなぁー。

あいつとは、一年のときも同じクラスだったけど、いつも無理やり明るいキャラ作って陽キャに信頼されようとしてんな。

あんなことするのは過去いじめられて、辛い思いをしたやつに多いんだよな。

人と話すときだいたい顔が引きつれてるし。

実際桜がどうかは知らないがな。


桜は高校で1年の始業式の日に、俺がぼっちでいる時、唯一俺に話しかけてくれた子だ。

それからもまぁまぁ話してくようになって、家が近いからたまに学校に一緒に行ったりすら仲だ。

周りのみんなには気を使っているが、俺にはめっちゃ素直に話してくれたりして、信頼されているかも…。

話すときも本当に可愛くて、惚れてしまいそうになる。

そう言うのも学校の中でもトップの美少女で、クラスでもかなり人気がある。

あれもかなりでかい……。

だが桜は、元ぼっちなのか、ご覧の通り人と話すのが苦手そうだ。

俺と話すときと、みんなと話すときじゃ雰囲気が違う。

過去に何かあったのかもしれない。




おっと羽釜 真、他人を気にしてる余裕はないぞ。

俺には教室しか見るものがないから、何かするんするのが俺の日課。

それを壊してはいけない。

…よし、これにしよう。

朝、読んでいたラブコメ。

【0から歩むラブコメ】いいとこだったな


…5分後


《『あなたは他の人のために努力をしすぎなのよ!自分のことはどうでもいいと思っていても他の人がどう思っているかわからないじゃない!悲しんでる人だっている!もっとあなたはその人のことを考えて!』

彼女はそう言って部屋から出て行った。 あとがき…》

10巻終わっちまったな。

いい話だ。

他人のために頑張るねぇー。

他人のために頑張るなんて大層な事したことねぇーな。

いや、一回は、あるな。

あの時のことを俺は今でも誇りに思っている。

あれは俺が小学6年生のときかな?




公園…

「やめてはなしてよっ!!」

「やだなぁー、さきに喧嘩を売ったのはお前だろ。いつも学校の時にお前ばっか先生に褒められてうぜーんだよ!!」

「やっちゃえ!」

「お前が悪いんだ!」

周りの人間たちがひどいことを言ってくる。

「褒められただけじゃん!私が努力したからでき…やめて!」

「そういう生意気なところがムカつくんだよ!」

俺はその時に通りすがったんだ。

現場はかなり荒く、被害者の少女の顔には殴られた痕跡があったり。

俺はいつもは静かで、出しゃばった行動はしないがこのことは無視できなかった。

「おらっ!…おい誰だよ?その手を離せ」

俺はそいつの腕を力強くにぎりしめた。

「やだ。」

「なんなんだよ!邪魔だよ!お前もこいつみたいにしてや…」

その時、頭に血が上りついに殴ってしまった。

「おい…今すぐ、消え失せろ…」

「クソが!お前が消え失せろっ、いきなりでてきてなんなんだ…ばぅっ!」

「お前たちのクソみたいな理由でこいつをいじめたり、殴ったりするのは違くねぇーか!?

こいつがお前たちにひどいことをしてたらお前の方が正当なのかもしれない。でもな、お前らのいじめる理由が雑魚なんだよ!いや、雑魚以下だ!!

こいつは努力して褒められた!普通はいじめられないで、褒められるべきだろ!?なのにこんな大勢で…。しかもしょーもない理由で。

今すぐ消え失せろ、そしたらお前たちに何もしない、だがなもしたおなじことをしてたら…」

俺は小声で強く言った

「その時は…ぶっ殺す。」

その雑魚どもは逃げていった。その時の俺が怖かったのだろう。



「大丈夫?」

「うん…あとありがと、」

「通りすがっただけだし、こんなことされてたら助けるのが普通だろ?」

「助ける?」

「ああ、お母さんに人が困ってる時は自分がまず助けに行けってえわれてんだよ。」

「ふっ、ふふふふ、ありがとう、この恩は忘れないからね!」

「なんで笑うんだよ。いつもこんな目にあってんのか?」

「いつもだから、慣れちゃったかな?」

「あいつラァ!」

その少女は抱きついてきた。

「私ね、こんなこと初めてで嬉しいの。家族以外の人に助けてもらったことがないの。いつも助けられるんじゃなくて、逆に負担させられる。だから夢と言ってもいいでも願いだった。でもあなたが助けてくれた。それが本当に本当に嬉しい…」

「そうなの?じゃ、俺がこれからも助けてやるよ!」

「いいの?ありがと!私のことは適当によんでいいよ。」

「俺は真だ。よろしくな!」


俺はこの時名前を聞かなかったことを深く後悔している。


この後、彼女とはいつも一緒に遊んで、すごく仲良くなっていった。

一緒に遊んだ時間はいつも短く感じた。

そんな日々がとても幸せだった。

だが別れの時は、突然来た。

俺の父さんが仕事の都合で転勤することになり、引っ越すことになったのだ。

その少女は最後の別れにの時に、俺のために泣いてくれた。

俺もすごく悲しかった。

こんなに仲良くした友達なんかできたことがなかったから。

少女と一緒に過ごした時間は人生の中で1番幸せだった。

そしてその少女との思い出を残すために最後に写真をとった。

今でも俺の宝といってもいいだろう。

それと少女からもらったものがあった。


「これ真にあげる!」

そこには熊の小さいぬいぐるみがあった。

「これお前がつくったのか!?すげーな!」

「お母さんから裁縫教えてもらったの。頑張って作ったんだけど…」

「めっちゃ嬉しいよ!俺のために作ってくれたんだろ。俺の一生のたからにするよ!」

「やったー!喜んでくれてよかった!」

あんなこと一回もなかったから本当に嬉しかった。



「じゃーお前、元気にしてろよ!?」

「う、うん…」

「おい、元気にしろってー…。」

もう泣きそうになっているのを我慢している。

「もう会えないって思うと…。」

「悲しいけどこれからも長い、俺とお前もいつか再会するかもしれない。だから今を強く生きろ。俺も安心していけないだろ?」

「わかった、」

「あぁ…うぅぅ。」

俺らはついに泣き出してしまった。

その時の悲しみは今でも心に残っている。


俺は車に乗り、窓から顔を出して言った。

「元気にしてろよ。もし悲しくなったら空をみろ。空は広大だ。だから空を見ている時、俺らはどこからか繋がっている。だからいつでも一緒だ!」

「うん、わかった!真のこと絶対に忘れないから!」

「俺もお前のことは一生忘れない!お前との時間は幸せだった!」

「おい真もう行かないと、車出すぞ。」

車が発車した。それを少女が追ってくる。

俺は泣くまいと踏ん張りながら最後に言った。

「いつか絶対、俺たちは再会するから今はー、元気にしていろよぉー!」

涙を垂らしながら言った。

「いつか絶対、真と再会すらからー!

空で繋がってるからーー、し……す…だ…ら!」

少女の声はだんだん小さくなっていった。後ろの窓から少女は手を振っている。

だが俺は見なかった。





「よし、昼休みぃぃー!」

この学校には食堂がある。そこで大体の生徒は昼食をとる。だが俺はぼっちだ。

だからいつも一人、屋上で飯を食っている。

だからいつも通り屋上に向かっていた。

よし、屋上。

ご飯を食べ始めた。

「やっぱり、お母さんのご飯はうめぇぇなぁー!…?」

その時、誰かの視線を感じた。

「じぃぃぃー」

あれは!!

高校2年D組

月野 舞 〔通称〕白雪姫

彼女は非の打ち所がない完璧な存在。

性格は男にすごく冷たく、近くに1人の女性がいるだけで必要なこと以外、誰とも話さない。

そして美少女。

男を累計92回振ったそうだ。

昨日もカウントされていた。

そんな彼女が男の俺をじっと見ている。

「あ、あのぉーなんか用ですか?」

近づいてきたぞ!

やばいめっちゃ美人や。

惚れていると、

「あなたに用があったのよ。」

「へ?」

この俺に用だと?

「ぐぅぅぅー」

「…」

同時に彼女のお腹が鳴った。

「美味しそうだなぁ…」

「あっ、あの、これよかったら…」

「いいのぉ?じゃぁ、遠慮なく!」

あれ?

思ってたのと違うんだけど。

こんな天然だっけ?

「もぐもぐもぐ…あの、そんな見ないでくれる?」

「あっ、すいません!」

もぐもぐしてるのめっちゃかわいいんだけど!


…5分後


俺の弁当が全て食い尽くされた。

「助かったわ。昼食忘れちゃって。」

おっちょこちょいなところあんだなー。

「いやいや、役に立てて良かったです。」

「そう。で、あなたへの用とは…」

ま、まさか告白!そうだとしたら、学校中が大騒ぎに!そんな期待を抱いていた俺氏だった。

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