二〇三〇世界史……現地点解析④


✖死亡報告


____神流信秀

 叛逆の日。天王によって精神的揺さぶりを駆けられ一族を滅ぼしてしまった彼は、罪悪感に蝕まれ、己を呪う日々を過ごし続けていた。そして、いつの日か、この狂った世界に変革を起こそうと、一人、計画を企てていた。


 キサナドゥの口添えにより、作戦は歪みつつも……一周回って、チャンスが転がってきた彼はそれを逃そうとはしなかった。


 同じく、呪術使いの生き残りである宮丸瑠果と対峙。憎悪と野心のぶつかり合い。しかし、信秀は最後の最後、限界を迎えた故に出力の七割にも満たなかった彼女の全力の攻撃をわざと喰らい、その身に厄を浴びた。


 彼は、謝りたかった。そして、償いたかった。

 それは叶うかどうかは分からない……多くを語らずとも、宮丸瑠果に真意を伝え、呪術の力により、灰となって、この世から消失した。




●花園家殲滅の真実

花園家の人間の肉体は【L】により、マイナスの方面で世界に悪影響を与える。故に一族の根絶を、五光は謀る事となった。しかし、たった一人、生き残ったとされる花園愛留守。現代の五光は、今も尚、彼女の追跡を続けていた。


愛留守もまた、国外逃亡を計らず、何故か国に居座り続け、天王を止めるべく行動を続けていた。彼女が何故、天王を止めようとするのか、それは復讐か、悪意か、それとも……。

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