あなたに『明日』が訪れてくれるとは限らない(塩漬け中)

イノベーションはストレンジャーのお仕事

第一話『明日』は必ずあなたに訪れてくれると思いますか?

「夜寝て朝起きるとお日様が出ている」という事自体が「普通の事」でない時代が現実的に訪れています。そもそもいつの時代でもそうですが「自分に明日が必ず来る」という保証などどこにも無いと今更になって気づきました。

例えばあなたが国の要人だったとして、言葉は悪いかもですが「寝首をかかれる」事など日常茶飯事だった時代もあった事を鑑みても明白です。

こんな事が在りました。高校2年の時のお話です。

わたしは硬式野球部に所属していましたが「数学Ⅰ」の担当が部長先生でした。

「部長先生」としてではなく「数学の先生」として捉えていたのですが、分からない問題があったので授業後に質問に行きました。

確か、質問に来た生徒はわたしを含めて3、4人いた様な気がします。わたしは3番目くらいだったでしょうか、先生は1番目、2番目の生徒には質問に普通に答えて居られました。

わたしの質問の順番になったので先生に質問を伝えました。わたしは前の生徒と同様に普通に解き方を教えて下さると思いましたが、

「今は知らなくても良い」

と言われました。質問内容は特に突拍子もないものでは無かったと思います。

わたしは仰っている意味が理解できないでいましたが、後ろにも生徒が質問の順番を待っていたので引き上げました。

年齢を重ねて、部長先生のその真意が私なりに理解できるようになってきました。それは恐らく

「そのうち分かる時が来るから(今は知らなくても良い)」

という解釈をしています。その時、わたしは答えが解らず悶々としていました。

「なぜ先生は答えを教えてくれなかったか」と。

後々真意が分かる事って割とある事だと思いますが、実際みなさんはどうなんでしょうか。現在、上記のような、そんな事を仰る先生方って居られるのでしょうか?

このお話自体ははっきり言って「意味不明」です。「何言っちゃってるの?」と思われても仕方がないお話です。ですが、それは上辺上の事で今まで生きてきて分かった「難問」だった気がします。このお話の真意は「数学」だけではなく「生きて行くうえ」での「解答」であり、裏を返すと「難問」の提示だったと思います。

Wikipediaで見たところ「数学上の未解決問題」という記載があり、この現代に於いてしても結構な数の「未解決問題」が存在しているようです。少しびっくりしました。数学の世界だけでも「未解決問題」があるのだから、ある意味「世界は分からないことだらけ」なのかもしれませんね。特に数学において「解なし」が「解答」になる問題があると「でた~!」と、にやにやしてしまいます。

現代はコンピューターの進化に伴い「答え」が「直ぐに分かる」時代になりました。それが良い事かどうかはわたしには判断できません。ただ、検索しても不明な、生きてく上で「解なし」の問題がたくさん存在するような気がします。

なので「必ず明日はあなたに訪れてくれるか?」の問いの「解答」は「解なし」なのだと思います。(数学の世界で「解なし」は「答えが無い」と言う意味合いではないそうです)

メルヘンチックな考えで恐縮ですが「夜明けを運んでくれる」すなわち「地球を回している」のは「この地球上の誰かが起きている」からだと自分で勝手に解釈しています。ですので、逆を考えると「地球上のすべてが眠ってしまうと明日が来ない」のではないかという気がしてなりません。だから「寝るな」という事ではなく「どこかで誰かが起きて頑張っている」お陰なんだと思います。


新型コロナウイルスの出現により、世界中でいろいろなダメージが出ています。特に医療関係者の方々は不眠不休で命を賭して頑張ってくれています。

でも、少し俯瞰するとどうでしょうか。この状況下で食料等を運んでくれている「運送関係」の方や、「鉄道関係」の方、市民を守っている「警備・警察関係」の方、「農業関係」の方など、特にインフラ系に従事されている方々も同様なのではないかと思います。

何気なくスーパーやコンビニで買い物をしますが、その手に取った商品はどういう経路で自分の口に入る、利用できるのかと思うと様々な手間暇で実現している事を再認識させられ、また感謝しているところです。

「解答」が「解なし」ならば、自分なりの「解答」を作ってしまってそれが果たして「正解なのかどうか」を試していく連続になると思いますが、「わからない」という解答もそれはそれで立派な答えだと思います。しかし、その解答(答え合わせ)に行きつくための根拠は毎日をただ漫然と、何も顧みず送っている人には「時間切れ」になって「答えすら書けない」事態になるやも知れないと思っています。そうならない様に1日を送る、それが最近の私のテーマであり、逆説的には「このウイルス蔓延で自覚」した私なりの現在の「解答」になっています。

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