『小さなお話し』 その56

やましん(テンパー)

『出張』

『これは、フィクションです。全部、フィクションです。』


        🛬



 ネコママ


 『なんか、浮かないかおして、どしたにゃんこ?』


 ごき事務長


 『あすから、出張なんすごき。』


 ネコママ


 『あらま、あまり聞かないわね。はとさんや、からすさんは、よく出張してるみたいだけどにゃ。』


 ごき事務長


 『やつらは、出張が趣味だからごき。』


 ネコママ


 『どうやって、どこ行くの?』


 ごき事務長


 『陸路、ナリタにでて、そこから、空路で、ロンドン本部ごき。』


 ネコママ

 

 『まあ、海外出張にゃんこ。すごい。ひとり?』


 ごき事務長


 『まさか。大将連れてきます。あっちが、主役です。宇宙ごきが、また、ややこしいこと主張してて、裏政府がピンチらしいごき。大将の助力がほしいと。あ、これ、オフレコで。』


 ネコママ


 『まあ、大変だ。高いでしょう。旅費。』


 ごき事務長


 『ま、仕事なんで、経費で出します。座席は、あまり、良くないですよ。貨物室です。ま、それでも、裏政府が用意する、ファーストクラスごき。』


 ネコママ


 『さすが、大将さんね。』

 

 ごき事務長


 『まあ、ごき。』




 ・・・・・・・・・・・・


 

ごき事務長


 『ああ、大将、やましんさんが出ますよ。早く早く。』


ごき大将


 『せかすな。』


やましん


 『またく、朝起きたら、大切なジャンボジェットの模型の上に、はりついて、てこでも、動かないんだからな。まあ、なんとなく、判ったよ。仕方ない。空港行きゃいんだろ。あいよ。』


 やましんが、『流星5号』の、後ろのドアを開けると、ごきさんが、二ごき、乗り込んできたのでありました。


 一ごきは、なんか、本体より大きな、カバンらしきを、背中におぶっておりました。


 『やれやれ、ややこしい世の中になったなあ。』


 やましんは、つぶやきました。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



              おしまい

 


 

  

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『小さなお話し』 その56 やましん(テンパー) @yamashin-2

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