ゆめ、時々
七瀬モカᕱ⑅ᕱ
第1話
ん.......
目を覚ますと、体が浮いていた。思わず気の抜けたような声が出てしまう。
『気づいた?』
白くて丸いものが私の隣に浮いていて、しかもそれが人間の言葉を話している。
「え、っと.....こ、ここは?」
『ここ?空の上だよ?』
「は?」
『だから、空の上。』
「え......?ゆ、夢?」
『まぁ、そうとも言えるし、違うとも言えるかな。』
さっきからこの丸いのは意味の分からないことばかりを言ってる。
『まぁ簡単に説明すると、ボクがここまで連れてきたんだけどね!』
「はぁ?なんで?何のために?」
『それは目的地に着くまでの秘密。』
聞くのも怖いけど一応、大事なことを確認しておく。
「ねぇマシュマロ.....私、死んでないよね?」
『死んでないよ?まだ人間の世界で言うところの......意識不明の重体ってレベル。』
「は!?」
あぁ、やっぱり.....、でも今日は何も変なものは食べてないはずだし.....。
『そんなにびっくりしないでよ活動してもらうのは君が寝てる間だけだし、朝が来たら普通通りまた生活できるよ。』
「活動って何させる気?!」
『幽霊を成仏させる番人の仕事』
「???」
『ボクもひとつ聞きたいことがあるんだけどさぁ?その、マシュマロって何?』
「人間界の食べ物...。」
『へぇ〜、そんなのが人間界にはあるんだぁ...』
「てかさあんたは何者なわけ?」
『ボク?
僕は、君の案内を任されたんだ。あ、名前とかないからテキトーに呼んでね。』
「じゃあマシュマロで。」
『了解。』
「んでさ、早速質問なんだけど」
『ん?』
「なんで私がその役をする事になったの?」
『あぁ....それはね?』
私の質問にマシュマロは、こう答えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます