第060号室 団地ダム決壊災害緊急特別番組 ①
13月32日、明朝に発生しました団地ダム決壊による被害の状況ですが、ようやくその全容が明らかになって来ました。
決壊直後、高さ✕✕✕メートル、幅✕✕✕✕メートルにも及んだ巨大な洪水は、津々浦々方々端々所々先々皆々隅々団地満遍無くエトセトラエトセトラ、全ての物を破壊し、あらゆる者を押し流し、立ち塞がるモノ一切合切を駆逐して、我々に未曽有の災厄を持たらしました。
始めに開けたダムの下流を流れた濁流は、大きく広がると申し訳程度に速度を落として進み、夢や希望、平和や自由を謳う
大質量の水塊は、手抜き中抜き骨抜き工事の基礎地盤を難無くぶっこ抜き、いにしえに封印された団地最大級の集合墓地、”
周辺住民の方々にあらせましては、”死”に纏わる二次災害に十分注意を払って往生してください。
現場から中継です。ソヒィさん?そちらはどういった状況でしょうか?
『は~~い!脳みそパラパラ、ハッピーピーポー!!団地ときめくぶっ飛びアイドル!!!モア・トリッパーズのクール担当ソヒィーで~~す。洪水に見舞われた天国団地は跡形も無く破壊し尽くされています。現在水は既に引いて窪地の所々に水溜りが残る程度ですが、足元が非常に泥濘んで折り、APゲージを消費して”
何か写真と顔違いませんか?『………………』………すいません、同じでした。
『あ!あそこ、人が倒れています。大丈夫でしょうか?行ってみます!大丈夫ですか?大丈夫ですか~~??今助けますからね~~~あ!動きました!!今うご、死ねぇえ!!!”
『見てください。肩先、膝下合わせて20キロの減量成功です。まだ動いていますね。心臓を一突き!これで血液2リットル近い減量なんだけど、血が出ませんね。んん~私が手を加えるより先に無理な減量をしていたようですね。致命的な減量の跡が見られます。まだ、動きますねえ。どうやら元々ゾンビのようです。よく見てみるとそこにもゾンビ、あそこにもゾンビ、辺り一面ゾンビ!ゾンビ!!ゾンビ!!!ゾンビのスタンディングオベーション!』
『リッチも居ます、スケルトンも現れました、姿は見えなくてもレイスの気配を感じます。そして、私はヴァンパイア………』
『………それなら?このオーディエンス、応えない訳には
『「『「『ウォオオオオオオオオッッッ!!!!」』」』」
『現場からは以上です。モア・トリッパーズのクール担当ソヒィがお伝えしました』
ソヒィさん、ありがとうございました。
―――
次に、隆起した団地の山脈に左右を阻まれ谷間に集中した洪水は、高さと速度を大幅に増し、山肌さえ駆け上る勢いで通り過ぎました。
また、洪水がこの辺りに多く存在する地下施設や地下鉄道網へ流入した影響により、上層の出入り口や換気塔からは、長年地下に溜め込まれていた粉塵や瘴気が驚ろ驚ろしい風音と共に噴き上がっています。
山脈の前では細い谷幅に妨げられて大量の水が停滞している為、この鳴動現象、アポカリプスサウンドは暫く続くものと思われます。
さて、スタジオにはシャーマニズム研究学者のティラノ型竜人、モイモイ博士にお越し頂きました。よろしくお願いします。
『はい、どうもよろしく』
では博士、今回の洪水、大変な被害が起きていますが、団地地下におきましては今後どういった影響が考えられるのでしょうか?
『いや、これはトンデモナイことだよ!もうね、パーティーだよ!!パーティー!!!』
パーティー、、、ですか?
『いや、もうパーティーどころの話ではないね!フィーバーだよ!!フィーバー!!!』
………………ですか??
『いや、フィーバー最高だね!これはね!フェスティバルだよ!!フェスティバル!!!』
………………
『………………』
『………コホン、え~まずこの辺りなんですがね、団地有史以前の大変古い地下建築や施設が集中して存在してるよね。例を上げればキリがないけど有名どころは、乗車方法の失われた
『他にはもしかすると、今まで思いもよらぬ場所に忘れられていた、
戦争、、、ですか?
『そうさ!戦争だ!!………ただその後は………………塵も残らないだろうさ』
わかりました、モイモイ博士、本日は貴重なお話を聞かせて頂きありがとうございました。
『はい、どうもありがとう、またいつでも呼んでください』
コマーシャルの後も引き続き予定を変更して、団地ダム決壊災害、緊急特別番組を放送して行きます。
<この時間、放送予定でしたGキげんようは、昨日のこの時間に放送しました。>
♪♪♪~~~~………………
飲んでみて!飛ぶゾぉおお!!ぱらぱら♪ぱらぱら♪♪脳ミソぱらぱら♪♪♪あたしもぱらぱら♪あなたもぱらぱら♪み~んなぱらぱら♪ぱらぱらぱらぱら………………………………♪
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