第63話 5/22-A 気は抜けないお年頃

 やっと起きたのは午後二時ー!

 これも結構根性で起きたんだよ…… いやもうあちこち筋肉痛がなあ…… 

 腕は判る腕は。

 刈り払い機は重かったし、握りしめたし、結構振り回した。

 肩掛けベルトもしてたけど、結局は腕で支えてしまってたのは事実。


「吊ってるんだから、おめーそれ、結構妙なとこに力入ってるぜ」


とは言われた。

 うん、まあ、もの凄く刈れるのをいいことに張り切ってしまったんだよな。気持ちいい程どんどん刈れるんだから!

 で、昨日はまだ出てこなかったということで、用事があったので郵便局とかあちこちふらふら自転車で回ったんだけど。ついついそろそろ花盛りになってくる木とか見に行ってしまったら陽の光の下、結構な時間肌も丸出しで居てしまった……

 いや、化粧気はもともと無いけど、日射しが!

 帰ってきたらあちこちなかなか熱が抜けないし、夜は案外冷えたし。

 何だかんだでまだこいつのとこに居着いてたから、くっついて寝ようとしたらうぬぬぬぬ。

 結局眠ったのは二時過ぎ。そりゃ眠いわ。で、目が覚めたら覚めたで体中筋肉痛が…… 


「おそよー」

「おはよー! っ…… ぐぐぐぐぐぐ」


 何とか起き上がって着替えして。

 14時~16時に荷物の配達指定してるんだから、ともかく一度家に戻らないと。

 と、立ち上がろうとすると、足がなかなかふんばれずにくたくたくた……


「おい大丈夫かよ」


 手を止めてこっちにやってくる。


「だいじょーぶ…… ぬををををぅ!」


 掛け声かけてもう一度足踏ん張るんじゃ。

 ふくらはぎも痛い…… はははは。


「湿布するかー?」

「もらう」


 ともかく家の方に行かなくちゃならないので、サロンパスの包み一つもらって戻る。

 腕の内側、筋に沿って貼ってたら、まあどうでしょう、もうサロンパス臭いサロンパス女になってしまいますよ。

 しばらくして、宅配便がやってきた。

 さくさくサインをしているとふと思い出した。

 接触の関係で最近切り替えたと、パネルに署名する形だったのがまた元の形になった。何故かパネルがなかなか反応しなくてやきもきしていたワタシとしては、正直今の方がいいのだけど。

 ……そう、病院の予約とかのタッチパネルもともかく苦手というか相性が悪いというか…… そんな体質なので、アナログの方がいいんだよな。

 ちなみに来たのは北海道からのお取り寄せジンギスカン用肉。色々で安くなってる。ねーさんに晩ごはんに使ってもらおう。

 

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