淡淡の青春日記
@Air_04
第1話 カーテンの裏で...
「ずっと一緒にいてあげる」
この瞬間、ぼくは初めて胸がキュンとした。このセリフを聞いたのは小学生最後の夏、カーテンの裏で太陽がスポットライトのようにぼくと初恋の人を照らしていた。。これからの人生を初恋の人と過ごすと誓った。
ぼくは女の子と接することが苦手。女の子と接するのが苦手なのが小さい頃からのわけではない。その原因になったのはあの事件があったからだ。そして、あの事件がぼくの運命をいい方向に運んでくれたんだ。事件の内容はというと、小学生最後の夏におきたクラス内のカーストの1番上の女子5人グループの筆箱が盗まれたというものだ。給食を食べ終え、外で遊んだ後の掃除の時間に事件に巻き込まれた。5人グループの女子が掃除しているぼくを囲んできたのだ。
「れい! あたしの筆箱をとったでしょ!この子が見たって言ってるんだけど!」
この時ぼくははじめて冤罪をかけられた。小学生で冤罪をかけられるのかと当時のぼくも思っていた。5人グループに囲まれていた時に助けてくれたのが初恋の人だ。結局ぼくではなく本人の道具箱の中に入っていた。初恋の人とは家が近所で幼馴染だったからぼくがそんなことをするわけない事を知っていて、5人グループに伝えてくれた。結局その子の道具箱に筆箱はあり、ぼくは無実だと証明されたが、謝罪はなく睨まれた。女子って怖いと感じてから女の子と接するのが苦手になった。初恋の人に無実になったことと感謝を伝えるため、放課後初恋の人の教室に行った。教室に着くとカーテンが風で揺れていた。カーテンの向こうに初恋の人がいた。
「れい~ ちょっとこっちきて~」
ぼくはカーテンの向こうにいる初恋の人の横に着いた時、初恋の人から考えてもいない事を言われた。
「れいはうちのこと好き?」
ぼくが返答する間もなく
「別にれいがどう思っていても関係ないけど、れいってうちがいないとなにも出来ないからずっと一緒にいてあげる」
ぼくはそれまでただの幼馴染としかおもっていなかったが初めて心を動かされ、呼吸を忘れるくらいキュンキュンした。初恋の相手は幼馴染だった。
その後は二人で手をつないだりして帰ったりもし、小学生ながら付き合っていた。しかし、キスをすると子供ができてしまうと思っていてキスはできなかった。そんな幸せな日々が続くと勝手に思っていた。
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