横尾公敏先生ワールドヒーローズ完結&単行本第3巻発売おめでとうございます!

お疲れ様でした、まさか自分がココストアの店先にポツンと置かれていた筐体に百円玉を積み上げてホワッホッホしていた時分から数十年経って、漫画でワーヒーが戻ってきてくれるなんて思いもしませんでした

そして完結。寂しいですが、今この世界も誰かが作った

あの英雄たちの居ない世界

なのかもしれないな、などと考えています


フウマの心の叫び、散々殴り合って叫びあって、でもやっぱりハンゾウは一枚上手というかちょっとモノが違うんだな…と思わされる結末

さらに不気味なエピローグも

詳しい内容は是非とも本書をご覧になって頂くとして、本当に個性的を通り越して煮凝りみたいになったキャラクターたちが縦横無尽に暴れまわり、戦う理由は因縁もありつつ根本的には

英雄たちが壮絶なバトルを繰り広げる

という一点に尽きる作品でした。難しいことを考えたり、様々な社会風刺や諸問題を織り込んだり、複線を張ったりするのもいいけど、荒々しい筆致で描かれた血沸き肉躍るバトルを読む!これがとても快感でした

最後は壮大なバトルの裏側に潜む陰謀、そして全ての能力を結集して挑む最終決戦に雪崩れ込む怒涛の展開でした。第3巻の始まりと同時に地滑りのように始まったそれが、ハンゾウという一人の英雄を軸にした洋の東西も時空すらも超えたまさに

ワールドヒーローズ

にふさわしい活躍によって幕を閉じる

欲を言えばもっと読みたかったし、でも、短い夢でも構わないから今一度ワールドヒーローズという作品が日の目を見たのが嬉しかった


クドくてアクの強いスト2の類似品、という印象だったのが

遊んでみると独創性に富んでいて、キャラは濃いのを通り越してて、何より根強くコアなファンが今も沢山残っていて

あの頃、雨後の筍みたくニョキニョキと世に出ては人知れず枯れていった作品たちもあると思えば、とても幸せな作品であり物語ではなかったかなと思います


当時、学校でワールドヒーローズを知ってる子は殆ど居なくて

私の通ってた学校の私の居た学年は何故だか特に排他性や同一圧力みたいのが強くって、ハミ出したりソッポ向く奴のことが大嫌いで

リュウとケン、ザンギエフは良いけど

ハンゾウとフウマ、マッスルパワーなんて誰も知らないし、知っててもハナシに出したってムダだったんだと思う

子供の頃、みんなが遊んでたゲームに背を向けて、ココストアの店先に置かれた筐体に百円玉を積み上げて背中を丸めて、一人でのめり込んで遊んでた

私にとってのワールドヒーローズは、まさに寂しかった頃の英雄たちで

それが25年ぐらい経って、また会いに来てくれたみたいで

うれしかったです。ただ、ただうれしかった


僕も君たちを忘れてなかったし、英雄たちも僕らの事を覚えててくれたんだな

と。とかく素行や家庭や心身に問題のあった子供の頃に好きだったものの話題は何かにつけて感傷的になりがちですが

これも例外ではないどころか「どストライク」で…


Twitterでたびたびワールドヒーローズについて呟いていたら作者であり製作スタッフでもあった横尾先生がお声かけ下さいました

そして漫画にステージを変えたワールドヒーローズに、また出会えました

カセットと一緒に、大事にします

有難う御座いました


ホワッホッホ!!!!

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