めひこちゃんと遊ぼう!クロノトリガー 4

吹きすさぶ暴風、死に絶えた大地、この暗く荒廃した世界はクロノ、ルッカ、マールたちの未来の姿だった

それを知ったことで、逆にこの未来を変えてしまおう!と決意した三人がタイムゲートを求めて辿り着いたのはプロメテドームという廃墟

しかし、プロメテドームの電源は完全にシャットダウンされてしまっており、目指す扉の前には一体の打ち捨てられたロボットが静かに眠っていた


ルッカは、このロボットに並々ならぬ興味を示す

元より科学に心血を注いできた彼女が出した答えは、彼を再び甦らせることだった

人間を襲い、人間を憎むプログラムを書き換えて

自分たちの友達として目覚めた、この見た目も性格も丸っこい黄色いロボットを

エレキング

と名付けた。電気仕掛けのエレキと、怪獣並の強さという意味のエレキング

エレキの王様だ


エレキングによれば、この施設の電源と連動した非常用電源が北の工場にあるという

彼ならばそのセキュリティも解除できるが、非常用電源がいつまで持つかわからない

誰かがココに残って、電源が入ったらソッコーでドアを開ける必要がある、とのこと

マールに残ってもらい、クロノ、ルッカ、ロボの三人で工場跡を目指す


ここも隅々まで攻略するとなると中々に根気がいる。中をウヨウヨしているロボットたちは、みなニンゲンを排除し殺す為に作られたものばかり


無人の工場をうろつきまわる不気味で無機質なロボットたち

意志を持たず、武器を持ち、プログラムに忠実に動作する

その警備と攻撃を掻い潜って、工場の奥へと進む三人

対照的に、エレキングと名付けられた彼はボディは冷たいが暖かい心の持ち主として生まれ変わった

人間としては彼のようなロボットが望ましい

でもロボットの世界では、彼は異端児であり欠陥品であり、裏切り者──


工場跡の電源を操作したことでセキュリティが暴走、そこに配属されていた

Rシリーズ

と呼ばれる青いロボットたちが目覚めて、彼らを待ち受けていた


そして、黄色い友人に向かって吐き捨てた。ケッカンヒンメ、と

自らに課せられた使命と、かつての仲間たちからの暴言にショックを隠せないエレキング。無力な彼を6人がかりで蹂躙するRシリーズ

なすすべもなく倒れたエレキングを隅に追いやり、引き続き

「任務を遂行する」

ために、クロノとルッカに矛先を向けるRシリーズに、ルッカの怒りの銃口が火を噴いた

「処分されるのは、あんたたちよーっ!」

こうして激戦(回転斬り×2を2セット)の末にRシリーズを撃破し、プロメテドームに運んで再び修理する

考えてみればエレキングを発見したのもココだし、そのすぐ北の工場でもロボットが作られていたことから

ロボの本名ことプロメテスと、プロメテドームという名前には何か共通項があるのだろうか


修理から目覚めたエレキングは、自分もみんなについてゆきたいと言う

もちろん大歓迎だ、未来の世界からやってきたロボットの友達はいつもきっと頼りになる、というのは我々日本人にとって遺伝子レベルで刻み込まれた常識なのである

意気揚々とプロメテドームに出現したタイムゲートに飛び込んだ4人であったが、なんだか様子がおかしい

そして飛ばされてきた先は、寂しくて、ひっそりとした、薄暗い場所

時の最果て、だった

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