2021年の東京オリンピックを2020年にはじめま〜す

鷹山トシキ

第1話

 2011年5月16日、国際オリンピック委員会(IOC)は2020年夏季オリンピック開催地の選考スケジュールを発表し、立候補の申請手続きを開始した。2020年大会の開催地選考から、新たに世界反ドーピング機関規定への準拠とスポーツ仲裁裁判所の司法権の事前調査のため、立候補を希望する都市は同年7月29日までにIOCに文書を提出することが義務化された。同年9月1日に申請を締め切り、IOCは翌2日にバクー、ドーハ、イスタンブール、マドリード、ローマ、東京の6都市からの立候補申請を受理したと発表した。


 2012年2月14日、財政難からの脱却を目指しているイタリア首相のマリオ・モンティが招致計画を承認しなかったため、ローマは立候補を取りやめた。

 同年5月23日、IOC理事会において1次選考が行われ、大会の開催能力があると認められたイスタンブール、東京、マドリードの3都市が正式立候補都市に選出された。ドーハは1次選考の通過が有力視されていたが、10月開催によって観客の減少やテレビ視聴者の低下などによる運営面への影響、気象条件の悪さ、狭い国土に対し2022 FIFAワールドカップを開催することでの財政的リスクといった課題を指摘され、2016年大会と同様に1次選考で落選した。バクーについてはインフラ面での課題や競技施設の建設費、国際大会の開催経験の乏しさを指摘され、ドーハと同様に2大会連続で1次選考において落選した。


 2013年3月にはクレイグ・リーディーが筆頭に10名で構成されたIOC評価委員会が各立候補都市を現地視察し、6月25日に各立候補都市の長所と短所を記した評価報告書を公表した。報告書は公平性を保つため、各都市の優劣を直接示す文言は盛り込まれていないが、東京は根幹部分での指摘がなく全体的に高い評価を受けた。一方、イスタンブールとマドリードは計画の一部に懸念が示された。また、広島や福岡で開催の案もあった。


 運命の恋に憧れる女子大生・鈴木紗季は、夏休みを母の故郷、鎌倉で過ごすことになり、そこで知り合った鈴木剛に恋をする。しかし紗季は「恋なんかしてる場合じゃない」と言われて剛にあっさりフラれてしまう。

 剛はテコンドー選手だったが、コロナでオリンピックが延期になり苛立っていた。

 そこへ紗季を想う北村涼が東京からやってきて紗季に告白する。涼は空手家だったが、同じくオリンピックが延期になり、さらなる練習に励んでいた。

 剛と涼の間で心が揺れ動く紗季、そんな紗季に実は心が惹かれていた剛。豊かな自然の中でバーベキュー、海水浴、花火大会など夏の風物詩を紗季と剛は楽しんでいた。


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