不思議な手帳
『『あ伊hvぴwj@『『gbづc__不思議な手帳を手に入れた。これより前のページにも何かが記されているが、どうやらこの手帳は夢と現実を繋ぐものらしい。夢でも現実でもこの手帳に記せばそれぞれの世界で読むことができる。大したことはないがこれで夢日記を詳細に書くことができる。そんなことを言っている間に目の前に化け物が現れた。首が二つあって全身毛だらけの犬みたいなやつだ。犬と違うのは首が二つあることとその顔が人間であることだな。そろそろ逃げ出さないと噛み付かれそうだ』
今朝、枕元に見慣れない手帳があった。そこには俺がさっきまで見ていた夢の内容がそのまま記されていた。本当にこんな手帳があったのか。凡人の俺には上手い活用方法は見つけられないがこれは面白いことになったな。今晩はどんな夢が見られるのだろうか。今から楽しみになってきた。
とりあえず支度をして家を出ることにする。都会の電車はいつものように満杯で今にも扉から人がこぼれ落ちそうだった。昨日よりもさらにひどい匂いが電車中からする。おかげで頭がクラクラしてきて、視界がぼやけてきた。ああ、目の前にいるのはなんだ、蛇か?こんなところにいるはずもないものまで見えてきた。疲れてるんだろうな、きっと。そういえばよく眠れなかったし。
「おはようございます。」
受付の可愛い女の子に挨拶をする。あれ、こんな子いたっけな。新入社員かな。受付は派遣会社から来てもらっている子だから変わっていてもおかしくないか。
「おはうおございやす。」
この子、滑舌が悪いなぁ。まぁ笑顔だけは可愛いし愛嬌ってことで馴染むだろう。さっさとオフィスに向かおう。
課長がいる。課長って言ったけどよく見れば課長じゃないや。なんだこれは。人型の変なもやがうねうね動いている。よく見てみよう。うわぁ、これはひどいな。もやと思ったら小さい虫の集まりじゃないか。課長に群がっている。気持ち悪い。なんだこれ。ああ、ビルが崩れる。あ伊whvふぃう二g974づc』
酷い。めちゃくちゃな夢で目を覚ました。夢の中で夢を見るなんてとんでもないことだ。何が現実かわからない。とにかく寝汗でびっしょりの体をシャワーで綺麗にしてさっさと会社に行くことにしよう。いつも通りの満員電車。向こうからやってくる電車の窓には変わらず押しつぶされた大勢の顔が見える。
ドン
何が起こったか分からなかった。だが気がつけば俺の体は宙を舞い線路の真ん中へと着地していた。また嫌な夢を見ているのか。いつになったら覚めるのだろう。
電車と接触する。
痛い
痛い
痛い
痛い
痛い痛い痛い
痛い痛い
痛い
痛い
夢じゃない
痛い痛い痛い痛いああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ伊hvぴwj@『『gbづ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます