活動報告:読了作品を語っていく④
みなさん、おはようございます。
さっそく第四作目のご紹介です。
■Han Lu 様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895550475
今回、センチメンタルでドラマチックな、しっとりとした作品が多くなるだろうな、と自身のあらすじを前に想像していたのですが、それをある意味で裏切ってくれたのが、本作でございます。
何を書いてもネタバレになるだろう、ということで多くを語れないタイプの作品なのですが、それでもあえて言うべきことがあると言えば、
①ざらっとしている
②トリックがきいている
です。
まず、「桜」という花にどんなイメージを持つか、という点に非常に良い着眼点をお持ちだな、と思いました。それは当然登場人物ごとに異なる訳で、それが作品のサブテーマ的に捉えられています。最後まで読めばわかるのですが、これが本作品が「ざらっとした」印象を与える要因になっていると思います。とても成功していると思います。ネタバレ回避しすぎて中身の無いこと言っているように見えますが、読んだ人なら共感してくれていると思います。
そして、トリックがきいています。ただの人間ドラマではありません。
それは体裁からすでに強烈に漂っています。各話のサブタイトルを是非一覧で御覧ください。
①Vm84nv3/.,
②O#$%&piur igie0a
③Hu þ0t3ipiyi
④0-0jfoiampotovi
⑤Ju4iweagrsihun
⑥V5gt%&'(ppbj
⑦Vr|~=0tbimpo
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⑨ )(‘gew8a!”#$>p
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⑪|~=0)499!%&hns9-r’YUI4
⑫葉桜の頃に
いや、怖いよ。気になるよ!
私は恐怖と好奇が綯い交ぜになった不思議な感覚に突き動かされ、最初のページを開きます。葉太が桜を前に花びらの行方を眼で追っている。そして、
▶ひらひら。ひらひら。
と、来るのです。
いや、これ、振り返ると実にうまい手法だと思います。
カクヨムという基本的には文字しか存在しない媒体で、世界観を演出し、読者の関心を引いたかと思えば、それを裏切る、可愛らしい表現。この一文で、読者は「センチメンタルで柔らかな作品なんだ」と印象を植え付けられます。その目線の先に映るもの違和をかすかに残しながら、そして次のページをめくると、やはり気になるサブタイトル。
他にも随所にニクいトリックが散りばめられていますが、恐らく最初に読んだ時は気が付かない読者も多いのではないかと思います。全ては、なぜか文字化けしていない「最終話」を読むことで、クリアになります。その違和に、作者が仕掛けたトリックに、読者も、そして主人公である葉太も、気がつくのです。
この最終話を経てもう一度シーンを追うと、実にいびつだということがわかります。
これは綿密に計算された作者様のトリックです。このような手法を取れる作家様は多くありません。まさしく作者様の才能だと思いますね。
そして、多くの作品が「ハートウォーミング」で完結する訳ですが、この作品に限っては、「ハートウォーミング(雑味あり)」みたいな感じで終わる訳です。ここらへんがグレート。好きな人にはたまらない世界観だと思います。
自分で書いていて見返すわけですが、全く何を言いたいのかわかりませんよね。
でも、読んで頂ければ、何を言っているのかは絶対わかります!
■ポイント
・どんなあらすじにもトリックは仕込める
・文字だけで世界観は演出できる
それでは、また。
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