第2話 誰だ
カナダに1年間留学していた柴田くんは、先日久しぶりに帰国し、実家に帰省した。
ひさしぶりの自室は、何だかカビくさいような気がした。荷物を床に置き、一息つく。
と、ふと違和感に気づいた。
ベッドの上にかけられたタオルケットが、妙に膨らんでいる。さては家族の誰かがベッドを物置にしていたな、とムッとした柴田くんは、タオルケットを勢いよく剥ぎ取った。
まったく知らない女性が寝ていた。
呆気にとられている柴田くんの目の前で、女性ががばっと起き上がった。
「誰!?」
甲高い声でそう叫ぶと、かき消すように消えてしまった。
「お前こそ誰だよ……」
とは思ったものの、美人だったのでまた出てこないかな、と思っているそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます