屋上のメッセンジャー

蒼狗

メッセンジャー

 街を見下ろす。

 影に包まれた街は明かりが灯り、光の粒が列を成しその形を露わにしていた。外を歩く人もほぼいない。車も少ない。仮にいたとしてもここまで音が届くわけはないだろうが。

 ぼやけた視界では光が輪となって幻想的な世界を描いていた。単体を見ていない。全体を見たときに現れる光景。影と灯りの水玉模様の世界。

 独り占めしたくなった私は、その世界を目に焼き付け静かに合図をしたのです。




 あるテロリストの手記からの抜粋。

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屋上のメッセンジャー 蒼狗 @terminarxxxx

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