第280話 冷たい
「まってください!」
星宮さんと別れた後、私と葉幸くんは2人である人達のところに向かっていました。
「──浜辺と、宝田……?」
私たちの追いかけていた人、折木さん達は振り返ると突然現れた私たちを不思議そうに見ています。
「どうして、星宮さんを置いて行ってるんですか?」
そう言うと、折木さん達は一気に気まずそうな表情になった目を逸らします。
暫くの沈黙の後、折木さんが答えます。
「あいつは、私たちといるより1人の方がいいだろうし、
別に一人でもみんなとでも変わらないから……」
「──星宮さんと、話したことある?」
そんな折木さんに先に反応したのは葉幸くんでした。
「な、ないけど……
ていうか、話しかけても何も言わないし話しかけてもこないから、話したことあるやつなんていないと思うけど?」
「なら、話してみて」
葉幸くんは、やっぱりこの事には怒っているみたいで、少し冷たい声でそう言いました。
「だから、何も言わないんだって!」
「何か言うまで待ってみて。
それで全部わかるから」
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