第271話 自信
テストが終わって、土日が過ぎた月曜日。
私はいつもよりも軽い足取りで、テストの学年順位がはり出される学年掲示板に向かっていた。
2年生に上がってからは、この順位を見ることがいやでいやで仕方がなかった。
あの教科は自信がなかった
点数が前より落ちたりしてないだろうか?
自分は今回も3位のままなのだろうか?
どうしても悪いようにしか考えられなかった。
──でも、今回は違う。
私は浜辺葉幸を頼った。
あいつには悪いと思ったけど、期間中はいくら考えても分からない問題がある度にメッセージで教えて貰って、夜には通話を繋いで教えてもらったりもした。
今までやってきた1人での勉強よりも数倍捗ったし、何よりあいつの教え方が上手かった。
そのおかげで、万全の状態でテストを受けられたし自信もある。
今はテストの結果を見るのが楽しみで仕方がない。
「おはよう、折木さん」
「おはよ、浜辺」
ライバルにここまで頼ってもいいのかとも思ったけど、通話中に聞こえてきた本のページを捲る音の頻度からこの男はまったく勉強をせず漫画を読んでいた事がわかったので問題ない。
「よーし、テストの結果貼っていくぞ〜」
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