第157話 やっちゃった感

マーちゃん、私と順に終わってついに葉幸くんの番になったカラオケの得点勝負。


私が93点、マーちゃんは95点となかなかに高得点を出した後での、まだ1度も今日歌っていなかった葉幸くんの番というのはちょっと「やっちゃった感」があります。


そもそも、私たち3人で葉幸くんがまだ1度も歌えていなかったので、葉幸くんも歌えるようにこの勝負をする事にしたのですが葉幸くんが歌いたかったのかは分かっていません。


私が見る限りだと、時節タブレットに手を伸ばしたり引っ込めたりしていたところから歌いたくても歌えない、みたいな感じだと思いますが……


そんな葉幸くんが選んだのは、某大人気アニメの有名な主題歌でした。


この曲はかなり有名ですし、アニメの主題歌と言っても私や美雪ちゃんも知っているくらいでした。


「残酷な天使の──」


とは言え、葉幸くんも予想以上に上手でかなりの高得点になる予感です…!


そして、得点は──



「うわ!93点って、ココナッツと同じじゃん!

私ダントツ最下位なんだけどぉ〜!」


「ふぅ……危なかったです」


とは言え、葉幸くんは今日初めて歌ったわけですからどちらかと言うと私が負けている気もしますが……


「よーし!次は誰か2人で一緒に歌いませんか!?」


「あ!いいね!私マーちゃんと歌いたい!」


マーちゃんの提案に美雪ちゃんが乗ります。


(せっかくですし、私も……)


「葉幸くん、次私と歌いませんか?」


「うん、いいよ。

僕ももっと歌いたいし……」


葉幸くんはどこか嬉しそうにしながらコクリと頷いてくれました。

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