百戦錬磨の脳筋魔王様は田舎者メイドの私をお気に召した様です?!
檸檬
第1話「絶望」
ミネシア「嘘、ですよね…?」
村人A「残念ながら…本当のことらしい…」
村人B「すまんな、俺達が近くにいながら…」
信じたくない、という気持ちで胸がいっぱいです。
まさか、あの優しい両親が魔獣に襲われ死んでしまったなんて…
3日前の早朝でしょうか、両親は私に笑顔で
「行ってきます」と言ってくれました。
「すぐ戻ってくるね」とも言ってました。
…なのに、なのに…魔獣に…
村人C「ミネシアちゃん、大丈夫かい…?」
ミネシア「…はいっ、大丈夫ですよ!」
村の人達は何も悪くありません。
暗くしていたらきっとお母様に怒られてしまいますね。
「しっかりしなさい」って言われちゃいますね。
…頑張らなきゃです!
ー魔王城にてー
ラミサエル「…まだか、遅いぞ。」
ルーモ「申し訳ありません、魔王様!!」
ラミサエル「何をしておった、次、遅刻したら殺すからな?」
ルーモ「ひ、ひぃぃっ…も、勿論ですともっ!」
ラミサエル「さて、城下町の近況報告をして貰うとしよう。」
ルーモ「最近、鬼族や龍族の動きが大人しくなり初めました。魔王様のお力のお陰ですね。ですが、人間共の動きが怪しいようで西の帝国辺りが近い内にこちらに攻めてくるかと…」
ラミサエル「そんなもの、来たなら来たでぶっ潰せばいい。どうせ領地狙いだろ。」
ルーモ「え、えぇ、そのようです。」
(相変わらず脳筋ですね、我が国の魔王様は…)
ルーモはそう思ったがその言葉を口に出すことはしない。
なぜなら、言えば殺されるからだ。
ルーモ「そういえば…このような噂がこの魔王領にも流れてきてるようですが、お聞きになりますか?」
ラミサエル「なんだ?申してみろ。」
ルーモ「はい、東の国のとある村に住んでる16の人間の娘が絶世の美女だとか。その噂の真相を確かめようと足を運ぶ魔人が増えてるようです。」
ラミサエル「ほう?」
(正直言って、興味がないかと言われれば嘘になる…少し我も見に行ってみるか。気に入れば攫えばいい。)
ラミサエルはそんな軽い気でお忍びで出向くことにした。
ミネシアが絶望のどん底にいることも知らずに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます