第1話 ままが帰ってこない
みなさん、こんにちは。
みなさんには幼少期からのトラウマや苦い経験はありますか。今回はわたしが長く引き摺ることになる幼少期のトラウマについて話します。
前回お話ししたようにわたしの両親は医師だったため毎日夜遅くまで働いていました。わたしの保育園のお迎えはほとんどベビーシッターの方がしてくれ、両親の仕事が終わるまで4つ上の兄と一緒にベビーシッターの方の家でごはんを食べさせてもらったり遊んでもらったりしていました。ベビーシッターの方には一人娘さんがいたためその子が毎日一緒に遊んでくれたのを覚えています。
夜遅くになって父か母のどちらかが迎えに来てくれるのですが、大抵は父が迎えに来てくれたように思います。驚くべきことに母は毎晩のように夜中か朝方に帰ってきていたのです。今の医療現場はかなり改善されたとは思いますが、当時は女性だから子供がいるからと言って早く帰れるような職場ではなかったようです。
わたしは父が家にいても寝るときに母がいないのがとても寂しかったのを覚えています。毎晩枕元に絵本を積み重ねて一冊ずつ読みながら母が帰ってくるまで起きていようとしていました。大抵それは失敗に終わり、悲しい気分で寝ることが多かったです。
そんな日々が3才〜6才くらいまで続いていたと思います。寂しさを紛らわせるためか保育園ではかなりの問題児でした。癇癪を起こすことも多く、自分の感情をうまくコントロールすることができませんでした。
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