98.チェンソーマン 1~8巻 藤本タツキ

 しかし単行本表紙並べてみるとまあ実に不穏だよなー。

 いやそもそも不穏な第一回だったよ。


 つか! よく連載始めたなー、というのがこの話はじまった時の感想だぜ。

 何せファイアパンチの作者だ。どんだけイカレた話になるかと思って、実際イカレた話ではある。

 つかジャンプでいいんかおい、というイカレ方ではあるんだけど、そこがぎりぎり踏みとどまってるというか、本能のままに書いてるようで計算してるってのがこのセンセイは。


 それからもう8巻で、今本誌でやってる部分はいやもう何とも。

 早売り買って読んだ後、まあ判っていたことではあったけど「おいおいおいおいおいおい」となったので、衝動的に1~8巻をDLしてしまったぜ……


 呪術~もそうなんだけど、アクションに次ぐアクションになると、訳判らなくなるんだわ。

 そーすると「え、何でこうなったの!」という要因が無いとわざわざ読み返そうと思えないんだわな。

 呪術~はそれでもう諦めたんだけど、この話は区切り方が上手いんだよな。諦める前に次の展開に持っていってる。


 ワタシが「え、何かイカレ方すげえ」と思いつつ、何が起こってるか判らなかったのが、デンジを皆で捕まえようとするあたりで。クァンシが人気出たあたりだな。

 だから読み返さないと! だったんだよ。

 あとレゼもバトルになるとだんだん判らなくなってきたので、目ぱちくり状態だったんだけど。


 んで今更の様に全部読み返したんだけど、また上手いなーと思うのが、ちょいちょい訳抜きの中国語だのロシア語だの出してくるとこなんだよなー。

 だいたい「ソ連」だぞ。これいつの時代の話なんだ。もしくは、悪魔の関係でソ連があり続ける世界線なのか。

 これ出し方が悪いと格好悪くなるんだけど、このひとの出し方だと、青少年はかなりときめくぞ。意味知りたくて根性でキリル打ち込んだりしたくなる類いだわ。


 クァンシが人気出た理由はわかるわ。

 つか8巻の巻末(笑)。岸辺さんも何だが、ずっと自分の嗜好が判らなかったんかいアンタ(笑)。

 そんで「私の女は助けてほしい」だものなー。むぉー。


 しかしデンジ、よく考えたらカバー絵で人間なのって7巻だけじゃん!

 何というかこれほどすっからかんにバカで可哀想なキャラ滅多にねえよなー。

 臓器売って親の借金払ってた生活とか何つかもう底辺も底辺すぎるから、この8巻のあとのつかの間のほのぼのがまー染みること!

 そんで上げといて落とすーーーーーっ! 今週号でどれだけのファンが突き落とされたことか!


 銃の悪魔でなくマキマがラスボスだとしても、一体じゃあチェーンソーの悪魔ってのは。

(ちなみに銃の悪魔とマキマの対峙のとこのひたすら人の名前を羅列するっていう怖い演出はアレだ、NNN臨時放送に通じるもんだよ)

 これは最近考察もされてるけど、10巻くらいで〆るならそろそろまじクライマックスだから見逃せないぜ……

 ファイアパンチも8巻〆だったし、だいたいこのくらい、という長さがあるんだろな。

 さて本当、どう〆てくれるか!

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