76.球道くん 全19巻/水島新司
ドカベンドリームトーナメントに出てる人々を追ってはいたんだけど、一球さんにせよ球道くんにせよ、最初の印象と違ったなあ……
いや、球道くんってのはドカベンの中ではプロ野球選手の実の父と、やっぱりプロの育ての父がいるやたら気の強い剛速球投手、というアイコンだったのね。
じゃあ元々の作品のほうはどうだったか、というと。
……野球で育つ野球天才少年であるのは確かなんだけど、それは横糸でな、縦糸として「野球選手の息子が親に死なれたとこを看護婦さんが仲良くなったノンプロ選手~のちにプロスラッガーと結婚して家族になって皆一緒に成長していく」話なんだよなあ。
だからもう最初が球道くん2~3歳、つまり実の父親の記憶が生活の中で消えていくような年頃から始まってだな。ともかく悩むのは最初に引き取ることを決めたおかーさんの愛子さんなんだよなあ。
ケンカっぱやい子供(いやこれは明らかに育ての父親の影響だが)と、初期は酒のみだった夫の中西大介選手と(つかこの人と気はあってても、よく結婚したよな……)と現実の生活とか、いつか行方不明の実の母親が出てこないかという心配の中で、ともかく甲子園優勝まで見守ったりアドバイスしたりあちこちに働きかけたりもう大変。
で、最終巻でようやく「実の子ではない」ってことを球道に言うんだけど、……弟より気にしてねえわ…… いや、思うことはあっても悩みは少ないというか……
そんで産みの母と再会しても、本当の母親は愛子さんだ、という。
だから何つか、一球さんが「彼を使った学園側の人間育て」の話でもあったように、こっちも甲子園優勝までの一代記みたいな感じなんだよなー。
実際高校生編って19巻中、本格的に始まるのは10巻からなんだよなあ……
あと一球さんでも九郎さんとの生活で「これ今だと大丈夫か?」描写はあったけど、こっちはこっちで、捕手になったえーじがぐれて少年鑑別所に入ってて更正した~のくだりがあるわな。
昭和50年代だなあ~
無論ドカベンではその描写は無いですが。
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