71.記憶をひもとく70年代~80年代前半マンガ(3)「なかよし」~1972年まで。/別府ちづ子
別府ちづ子……
といえばワタシの中では「なかよし」におけるギャグ枠ストーリー作家だったんだけど!
……今はハーレクインやっていて、画力が良い方にリアル系に変わっていたとは……!
代表的なものと言えば「エンゼル・トリオ恋狂い」。
これに関して言えば、この方のブログに詳しいんですが。
https://ameblo.jp/doshoujobunko/entry-11538107197.html
ともかくキャンディーズを模した名前の三人が転校してきたEカップ美女と学園のハンサムを取り合う話かなー。
ちなみに「スーちゃん」が85のBで「うりうり」とやっていたとこ、転校生が「95のE」(ちなみにこの時代のカップ表記はトップを基準にしていたことに注意)だったことで「負けた……」となったけど、いちばんハンサム君を好きなランちゃんが奮起してハンサム君に迫る転校生をばきばきに……
というか、校旗にくくりつけてその一番上でヌードでぱたぱたさせてやるというあたりが凄いんですが。
そもそもこのエンゼル学園の校旗が、もともとは森永のマーク的だったエンゼル(このあたりも森永のエンゼルマークが結構メジャーだったということが基本)が休みの前は小さかったのに、休み明けで育ってしまって胸ぼーんになってしまった、という冒頭がありましてなあ……
もっともこの話、その最初の話が印象強すぎて、最後どうなったか記憶には無いんですが。
*
「あまい恋の瓶づめ」
こっちはタイトルと記憶がどうも微妙なんだけど。
瓶詰めで思い出すのが以下の話。
花の名がついた、すみれ・なでしこ?・れんげ・ひまわりという四姉妹と近所の幼なじみ少年がいるんだけど、上二人は美人で賢いのでモテモテ。れんげさんは何も構わずぼさぼさだけどマイペース。マンガ家だったのかな? で、末っ子のひまわりちゃんはそばかすと眼鏡(この二つは当時の「可愛いけど玉に瑕」のアイコンだったよなー)でコンプレックス持ち。
で、ある日姉妹の「恥ずかしい写真(虚偽あり)」+「結婚したいー」メッセージを瓶につめて海に流すんだよな。すると世界中からどーーーーーーっと求婚者が来るわけだ。ひまわりちゃん以外に。
笑えるのは長女に来るのがアフリカの酋長で、三女に来るのがあやしい京都弁の金髪日系三世の美形外人。何かこの話次女の印象が全く無いのが何なんだけど。
そこにひまわりちゃんのとこにピカーーーッと輝くコーディネイター的な男が「連れていきたい」とそばかす消したり髪直したりで可愛くした後に言うんですが。
そこにやってくるのが彼の沢山の恋人達w そこでようやく幼なじみの好意に気付くという。
なお同じ傾向で、マンガ家を主人公にした話がありましてですね。
マンガを一人で描いてる冴えない女性が何でもできちゃう超能力者のヒロインを考えるんだよな。
ところが居眠りしてたらその子が実体化。「ママおっぱいおくれ」と言い出すベレー帽ふわふわ髪可愛い顔の彼女にとりあえず焼き芋あげたらそれが好物に。
まあその「ママ」に起こるあれこれに「ちょーのーりょく」で対応してたけど、「ママ」の望みが草刈正雄だったりすることで、彼女はいろーんな次元いろんな時代の草刈くんを出現させるんだよな。ところが皆少女の方ばかりで主人公には……
なんだけど、宇宙パトロール草刈くんは、「今まで見てきたどんな生物より美しい」(どうやらモンスターばかり見てきたらしい)ので求婚。やっと結婚できると思ったら、今度はママが幸せになって安心、と思って出ていく時に最後とばかりに仕事が売れる様にしたと。おかげでパトロール草刈くんも手伝う羽目になって結婚できない、という。んで少女はまあそのままどっかに行ってしまう、と。
……書いてるうちに超能力→魔法つながりで思い出したけど、魔女の家族の話も思い出した。あ、「ロポポ空を飛ぶ」だったかな?
「奥様は魔女」流れなんだと思うけど、ママが魔女で、おばーちゃんも魔女な家。パパは普通人。
三人の子供ビビデ・バビデ・ブーの誰も魔女の素質を受け継がなかったので、四人目の子供ロポポに夢をかけて教育するんだけど、土砂降り落雷の雨の日に屋根に上ってしまったロポポをパパが助けることでママは自分の夢をかけすぎたと反省。
だが実のところ、おばーちゃんにだけ見せるんだけど、上の三人もちゃんと魔法を持ってるという。ただ隠してただけだったと。
そんで魔法が使えなくなったということにしたロポポも隠していることにしただけだった、でも皆これで丸くおさまったよー、という。
あれ? 結構思い出したなー。
で、今はというと。
ハーレクインで結構書いてらっしゃる!
70年代にあの絵だった方がこう変わるってのはあまり無いのでびっくり。
ハーレクインではかなり出ているらしくて、紙書籍の方ではもう絶版のものが多いけど、電子でずいぶん復活しているもようどす。
電子は確かにハーレクイン系と親和性が高いんだよなあ。ざくざく読めるストーリーだし。しかし絵師になられていたとは!
まあ運命とはわからないものですな。
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