聖地巡り

理系の作家

第1話 聖地巡り 城山 瑞希 編

「うわぁー、ここってあの五等分の花婿の!」

私は高校生になってアルバイトをするようになってお金に余裕が出来たのでずっとしてみたかったアニメの聖地巡りをしに来ていた。

「てか何あの人、ブツブツ独り言してるんだけど。」

そこにはいかにもなライダーの格好をしてヘルメットいた。

チラチラ見ているとヘルメットに小型のカメラが付いていたので独り言に納得できた。

「でも最近YouTuber凄い増えたよねほんと。」

と思ってライダーの方を見るとライダーが何か眩しいものを持っていた。

「え!! あ、あれって……」

そのライダーは五等分の花婿の恋愛相手のクローバーちゃん小さめのぬいぐるみだ。

「今日はこのクローバーちゃんと聖地ツーリングしてまーす。」

ライダーがヘルメットのカメラにぬいぐるみを写しそう喋っていた。

そしてそのライダーは声からして男だった。

同じアニメを見てここに来ていることはとても親近感が湧き嬉しかったが流石に喋りかけるのも気が引けた。

そして今回の聖地は幾つかあったので次の所に行こうとして歩き始めた。


「あ、あのーすみません。あのー聞いてますか?すいません!!」

「!!! えっ?わ、私?」

まさか自分に話しかけて来ているとは思わず少し動揺した。

そこには、さっきまで動画撮影をしていたライダーがヘルメットを脱いで代わりに帽子を被っていた。

正直、その男は見てくれは凄く好みだ。だが、私はどちらかと言うと、YouTuberのような明るい人間は苦手寄りだった。

そんなくだらない事に頭をフル回転させていた私は彼の話をまさに右から左へ聞き流していた。と言うよりまず右からも左からも入ってきていたかった。

「···········なの? おーい、さっきから大丈夫?」

ここでやっと私は我に返った。

「え、あ、えっと、わ、私も五等分の花婿好きなんですよ!」

「え?」

何故か少しの間、彼は目を掠め静止していた。

「あの、このぬいぐるみ落としましたよ。」

もう私は恥ずかしさのあまり顔を手で多いそっぽ向いていた。

「………す、すい、すいません。」

「いえいえ、男が変ですけど、僕も五等分の花婿大好きですよ!」

「ですよね、さっきからちょっと見てましたもん。」

普通に話しかけてくれたので少し恥ずかしさは収まってきて少し五等分の花婿の話をしたりした。

そして彼からいきなり五等分の花婿の他の聖地も一緒に行かないかと誘われたので一緒に行く事になった。


彼はバイクをさっきの聖地である公園にしばらく止めて徒歩、電車、バス等で色々な場所に行く事にした。なので少しお互いの事を話し合ったりする時間があったので話をした。

そして衝撃の事実が分かった。

まず彼は私と同い年の17で名前は百舌鳥 恭介という名前というらしい。だが、ここからが問題だった。

なんと住んでいる県どころか地域までまさかの私と一緒だったのだ。

「もしかしたら同じ住宅だったりして。」

「それは無いでしょ。」













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

聖地巡り 理系の作家 @inataku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ