異星人の感想文

我逢人

第1話 この星を語る

地球っていいね。



「落ち込むこともあるけれど、私、この星が好きです。」



M 78星雲よりも好き。


我輩がこの世に生を受けて100,039年。


私の星の思い出は、もはや遠い記憶の彼方に追いやられている。

あちこちの銀河を巡り、この星ではもうウン十年、地球人風異星人をしているのだから。


地球人、特に私のいる日本には色んなタイプの地球人がいる。

よくいるタイプが何かはわからないが、社交的な奴、こだわりの強い奴(アブノーマルな奴も)、主張の強い奴、基本的に主張はしないがマイワールドを持っていてテリトリー内では主張する奴、何も考えてないようで実は・・な奴とか、考えも悩みも多種多様だ。


それぞれに納得がいかない想いや諦めや僅かな希望を抱きながら必死に、又はそれなりに生きている。


だから

「早く人間になりたーい」


とはならないけれど、

「チ・キ・ュ・ウ・ハ・オモシローイ」とは思っている。


そんな地球の、人間の愚かさや滑稽さ素晴らしさや強さを、私が地球を去る前に記していこうと思う。

私の故郷(星)の誰かが地球を訪れた時に、私が存在した証が目に留まればそれでいい。

地球人と異星人の橋渡しに


私はなりたい。




なりたーーーーーい!


こんな独り言を聴いてくれたなら私は嬉しく思う。


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