付き合い続けるために鍵をかけた方が良い記憶

1年ほど前、私は迷子になった。商店街のアーケードから横道に逸れ間もなくすれば着くはずの店。何度も訪れた店なのに、筋を間違えたか見過ごしたか、ついぞその店に辿り着くことは出来なかった。約束をしていた友人には、その旨を送り伝え、日を改めた。そのメッセージは端末に残っている。酒の席で不思議な体験を求められて、その話をした。友人に会いたくなくなって1つ前の筋を突き進んだ記憶に、頭の片隅で鍵がかかっている。

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