第3話 同じ家に!?
「「ええ!?」」
「えっとあっとそのーあのー、つまり、雪と同じ家に住むことになったと。うん。どゆこと?いや、頭ではわかってるの、ただ理解出来ないだけ。だれかぁー助けておくれよー。だれかー」
ふむふむ。わからん。
「晴斗、大丈夫?お水飲む?」
「ああ、ありがとう。いただきます。じゃなくて!何で雪はそんな冷静なんだよー。」
「私も驚いてるよ。ただ、晴斗が驚きすぎて、冷静になっちゃっただけ。」
「なぜだぁぁぁぁ。だれかほんとに助けてぇぇぇぇぇ」
「んーとね、取り敢えず今日からよろしくね。」
「切り替え早ない!?」
「でもね、考えても仕方ないじゃん。」
「.......そうだね。今日からよろしく」
「雪、晴斗君の部屋まで案内してあげて」
「わかった。晴斗、行こっ」
「うん」
「えーと、ここが私の部屋で、その隣が晴斗の部屋だよ。荷物とかある?」
「まあ、一応」
「じゃあ運ぶの手伝ってあげる」
「いいよ、わるいし。」
「女の娘の好意は素直に受け取っておくべきだって。さては、私に見られたら困るものが入っているのかな?」
「そ、そんなもん入ってねえよ!」
「あれぇ、何で顔が真っ赤なのかな?わたし、見られたら困るものっていったんだけど。晴斗君は何を想像したのかな?教えてほしいなあ」
何この娘、どや顔も可愛い!どれぐらい可愛いかっていうと、あなたが一番可愛いと思う人を想像して。した?その人の、50倍可愛い!抱きしめたい!
「どうしたの?私の顔になにかついてる?」
「........いや、なんでもない」
「本当に?なんかあったら言ってね」
「わかった。ありがとう」
さすがに、「雪に見蕩れてた」なんていえないもんなあ。
「そうだ、荷物とりにいくんでしょ。私も行くからね。」
「いいよ、あんまりないし。」
「.........行っちゃダメ?」
「.....いいよ。一緒に行こう」
目をウルウルさせてきたら、さすがの俺も断れねえ。.....なんて破壊力だ!ヤツの戦闘力は53万を越えていやがる!戦闘力53万のやつなんて、雪がまばたきしただけで吹っ飛んじまう!ざまあみろ。これでツルリンの仇はとったぜ。
「本当に荷物少ないね。」
「まあね」
まあ、家が燃えたからな。知らないのかな?俺の家が燃えたこと。気まずくなるだけだから、言わないけど。
「手伝ってくれてありがとう。」
「どういたしまして。ご飯のときにまた。」
「うん。また」
今日の夕飯なんだろうなあ。
........てか俺凄くね。だって、昨日家が燃えて、死のうとしてたのに、今は今日の夕飯のこと考えてるんだぜ。てか、さっきまで家が燃えたこと忘れてたわ。怖いわあ。俺の切り替えの早さが怖いわあ。
........忘れるのがいいことなのか俺はわからない。だけど、いつまでもウジウジしているよりは、忘れた方がいいと俺は思う。正解なんて、この世界にはないんだから、自分が正しいと思うことをするだけだ。
......俺かっけえ!名言や!
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