人間辞めて他の種族になりてぇ!けど、なんか違くね!?~湖の中の人魚たちの苦悩~

若木澄空

第1話 エルフから人魚族への魅力へ

「候、この層を後はどちらに行かれるのですか?」

「そうじゃ、候殿わしも娘同様知りたい」

エルフの国王を交友関係を結んでしまった俺は、親子に質問攻めにあっている。

「人魚族に会いに行こうかと。」

「なぜにまた、ただの人間である候殿が水の名に興味が?」

「いや、第7層から第6層に衝撃を与えてしまいまして、水位が減っているのではなのではと。その謝罪に。」

国王は青い顔をして焦っている。

「あの国は人魚の女王が取り仕切っており、男の人魚を落として手玉に取ったとか」

「警備も兵隊も女の子たちがやってるようです。」

どんだけ、綺麗なんだ、女王様って。その話だけでワクワクする。

だがしかし、その前に行くところがある。

「女性の国か。とっても心惹かれるな。でも国王まず、3層に挨拶に行かなと。双子は嫌だって言ってるけど、一応国の成り立ちも知りたいし、こいつらとも契約結んじまってるし。」

国王は少し悩んだような感じを出したが、コクリと頷き、助言をしてくれた。

「妖精族は、悪戯好きでな。なのに、何人もの妖精が奴隷に売られている。わしは魔女に売ることはしなかったが、あの国は、国王の意思がなんせ弱いのでな。うまくやられてるのだ。」

「意思が弱いって、優柔不断ってこと?」

「いや、詐欺のように口車にうまく乗せられてるのじゃよ」

なるほど、こいつらは貴重な存在。

こいつらを研究の粉だけでも材料になれば、この子孫をもっと残せるとかっていったんじゃないかと、考えてしまった。

「それに、魔女と同じような背丈のエルフや候殿みたいに警戒はさらに強いだろうから気を付けた方がいいかも知れぬ。」

「わかった、明日の朝にでも出るよ」

「うぬ、今日はしっかり休み、明日に備えろ」

「ありがと、国王様」

「いいんだ、国の恩人なんだからな」

そう言って、国王は去って行った。


部屋に戻ると二人の妖精がドヨーンとしている。

「どした、そんなに里帰りが嫌なのか」

「帰っても殺されるもの」

「見放されてるの~」

「そんなことない、お前らにはすごい力があるんだぞ。殺されるものか。」

「今度魔女に捧げる妖精を選び出すわ」

「そして、私たちは殺される~」

こいつらの国はどれだけ暗いんだよ。

「俺と、契約してるんだ。何とかなる。」

「そうだけど」

「そうだけどさ~」

「大丈夫だ、危なかったら一目散に逃げろ。俺の事は考えずに」

「どうしてそこまで、命張れるのよ。」

「それは、ツユカさんの意思を知ってしまったから。それに女の子には笑っててほしい。」

「下心丸出しなの~」

「うるせぇ」

「寝ろ!明日の朝には出るからな」

「「はーい」」



朝になって見送りに3人と他のエルフも手を振ってくれている。

これが本当の国の在り方だ。笑ってなくちゃな。

俺は、手を振り返しながら、追いかけてくるフィーネに声をかけられた。

「候!!待って!!」

寂しくなったのかな、子猫ちゃん。

「なに、どした。」

「これ、持っていってほしいの。ネックレス。」

「この真ん中の石は?」

「これは、安全と候の道しるべになってくれるもの。もし、辛くなったら誰かを呼ぶように願って。きっと思いは繋がるから」

なにそれ、めっちゃ告白されてるみたいじゃん。

「候、鼻の下伸びてる」

小声で教えてくれたのはレータだった。

おっと、紳士的な俺が。

(あんた紳士のかけらもないじゃない)

心臓のルフまで俺に突っ込みを入れる。

気を取り直して…。

「ありがと、フィーネ。また帰ってくるな」

「うん。待ってる、気を付けて。候」

そう言って、抱き着いてきた。

あー幸せだ、戦場とか行きたくねぇ

おっぱいに包まれていたい。

(セクハラ転生者)

うるせぇ。


そんなこんなで、俺の冒険はまた始まったのがった。

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