みいつけた

神田 透子

みいつけた

小学生の頃友達ができないという悩みを

抱えていたが、「東 未唯」という女の子と

友達になることかできた。あの子はとても優しくて大好きだった。みいちゃんと呼んでいた。


二人の楽しみは近くの神社でかくれんぼをすることだった。私はじゃんけんが弱いからいつも鬼になってみいちゃんを探していた。

そして、またいつものように私がじゃんけんで負けて鬼になったあの日、三十数えてから

みいちゃんを探しに行った。みいちゃんを探しはじめて2時間が経過したが、なかなか見つからない。もうとっくに日が暮れていた。

「先に帰るよ!」と大きな声で言ってみいちゃんを置いて帰ろうとしたとき、神社の階段で足を踏み外して転んだ。私は、何が起こったのかわからなかったが病院にいた。母が泣いているのが見える。


私の脳裏にあることがよぎった。

「みいちゃん...みいちゃんを見つけないと」

そう思った私はすぐさまみいちゃんを探しに行った。神社にはいなかった。家にいたのだ。あの日先に友達を置いて帰ったのはみいちゃんだったのだ。みいちゃんは泣いていた。私はやっと見つけたと思ってみいちゃんを指さしてこう言った「みいつけた!」と。なぜかみいちゃんは怯えた表情で私を見ていた。そして走って逃げた。かくれんぼで見つかってから逃げるのは反則だ。私はすぐに追いかけた。ふと思った、「体が軽い。」

足元を見た。まぁ足元といっても私には足なんてなかった。私は死んでいた。でもみいちゃんを捕まえるまで終われない。だからみいちゃんを追いかけ続けた。そう、あの子を捕まえるまで付け回していた。


私はずっと「''未唯''つけた」



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