過去と未来の狭間にまに

伊狼

腰で入るは寝むむの極意

…………眠い、眠すぎる。どれくらい眠いかって言うと、頭頂部に生えた直そうとしても直らないアホ毛から半分めくれそうになってる左足の小指の爪までに至る身体中の全細胞が一斉に強制シャットダウンを要請してるのでは?と思うくらい眠い。まぁとにかく眠い。「ていうか、眠いって言い過ぎじゃないのか自分」とも思ったがそんな事おちおち考えてる場合では無いくらい眠い。アイムスリーピー

 いま自分がいるのは、とある旅館の一部屋。まぁこの状況に至るまで、いろんなことがあったのだが、とりあえずもうこのまま寝たい。テーブルにうつ伏せになってる状態だがもう布団に向かう気力もない。というより、そもそも布団が敷かれていないからこのまま寝るしかない。ここまでグダグダになって考えていたが、どうやらお迎えが来たようだ。ここで俺は降りたいと思う。それに長く語ってたって意味が無い。ご清聴いただきありがとうございました私がご案内できるのはここまでですそれでは皆様おやすみなさい…







「おういいいいいいいいい!!!!!」

 ズドン





 ………………………………。





 ……………………!!!!!




 ……………!!!!!!!!





 !!!!!!!!!!!!!




─さて問題です。絶賛就寝中だった俺の身に、一体何が起きたでしょう?考えても無意味な気がしたので正解いきます。













「うわぁぁぁおぁぁお!!!!!人が寝てる間にエルボーかますなぁぁぁぁぁ!!!!!」











そうです。寝ている間、脇腹にエルボーを食らわされたのです。畜生が()


「人が眠ってた所を邪魔しやがって…俺の睡眠を妨げた罪は重いぞコノヤロウ!!!!!」

「いやいやごめんごめん。言葉通り、"死んでるように寝てた"からさ。一応死んでないか確認するためにね。ついね。」

「そういう理由だったのか…ってそんな理由だったら肘打ちする前に普通は呼びかけるだろ!何なんだよお前!!!!!」

「ほんとごめんて!でも…ちょっと反応面白かったなぁふふふ」

マジで何なんだコイツ。生き埋めにしてやろうかなと思った次の瞬間にはもう「生き埋めにするぞ…」と言っていた気がする。

「つーか、あれだけ歩いたというのにまだ遊び足りないのかお前は…」

「え?うん」

「なぁ…」

「なぁ?」

「なぁなぁなぁ…」

「なぁなぁ言い過ぎてるとヌ=ア星人になっちゃうよ?」

「19年間生きてきて一度もそのような宇宙人は聞いたことないぞ!」

「えー!うちの界隈では結構メジャー所なんだけどな〜」

「いやどんな界隈だよ…あーやっぱりお前と会話してると次から次へとツッコミが出てくる疲れるマジで疲れるホント疲れるただでさえ眠かったのにさらに追い討ちかかってきてるよ疲れるまさしく疲労マシマシ眠気怒りカラメ──」

「まさか二郎系の悪口言ってるでしょ!」

「一言も言ってねぇよ!これはただの例え話だっての!」

「そっかそっか!例え話なら安心だよー!いくらミナトでも、二郎の事を悪く言ってたらタダじゃ置かなかったと思うから!」

「タダじゃ置かないはこちらのセリフなのだが……?」

「あーうんうん!この事は本当に反省してるからさ、もう怒らないで!あっそうだ!お詫びにアイスでも買ってあげるよ!」

「俺は物に釣られるような人間じゃ…と言っても、確かにこのまま怒りっぱなしだとカッコつかないしな。よし、今回は許そう。」

「わーい!物分りのいい人大好きー!」

「次やったら承知しないからな!」

まぁ…こう言いながらも実は似たようなくだりは何回か起きていて、その都度その都度「今回だけだぞ!」と言っており、彼もその事を暗黙の了解で把握している。ていうかまぁ本気で思ってたら同じ事繰り返すはずが無いからな!()

てなわけで、俺ミナトとその友人であるマサキは、旅館の近くにあるコンビニへアイスを買いに行ったのであった。





続く………?のかこれ。心配になってきたぞ()

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過去と未来の狭間にまに 伊狼 @Lupo_italiano

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