資格試験の挑み方

豊崎信彦

第1話 資格試験の勉強方法

 取った資格のほとんどは、その職業に就くつもりが無いのに取りました。

でも、結果的にそれで救われた。


“資格は邪魔にならない。取れる時に取っとこう…” これです。


バブル時代(これを見ている人の中で経験した人は、ほとんどいないだろうけど)

30代の私は、衣料品店チェーンの店長をしていました。

朝の7時から本社で会議。そこから夜の9時、10時、11時。

毎日15時間ぐらい働いていました。

それも休みは月に2~3日。

今みたいに“ブラック企業”の言い方は無かったので、それが当たり前だと思っていた。

しかし羽振りは良かった…

公務員になるのがバカバカしいくらい。


でも、なっときゃよかったあぁぁ…

“後悔先にたたず” です。



“今度結婚します”

「家族が増えて大変だな… 来月から昇給5万」

去年3万上がったばかりなのに。


そうゆう時代。


聞くと大変そうな仕事に思えるかもしれないけども、慣れると意外と楽。

接客が合っていたんだろね…


私は酒が全く飲めなかった。

夜何をしようか…

テレビも面白くないし…

本でも読むか…


書店で見つけたのは“一般旅行業取扱管理者資格試験参考書”(今は総合旅行業務取扱管理者)

旅行好きのというより地理が好きで、小さい頃から地図を見ていたので、興味が湧いた。

買ってきたその日から勉強を始めた。

ここから15年間のいろんな資格取得勉強が始まった。


その日から夜の1時までいろんな参考書を読みまくった。


ちょうど1年後、一般旅行業取扱管理者資格、国内旅行業取扱管理者資格 W合格。

旅行関係の仕事している人は知っていると思うけど、旅行関係以外の職種で受けて一発合格はなかなかのもの。


旅行関係の仕事の人は講習などを受講して、受験科目を半分くらいに出来る(その当時)から比較的に楽。

今の総合の合格率は10%くらいのよう。

私のような別業種の社会人が受けるのが珍しい時代で、なおかつ全科目受験して合格するのは稀。(この年の私のような受験者の合格率は2%)


これに味をしめて、次に挑んだのが“行政書士”

全くなるつもりは無かったが法律に興味があったので勉強してみた。

試験に100%の力を発揮する為には100%以上勉強しなければならない…

それがモットーの私は…

法律の参考書は“司法試験”用

行政関係と一般教養は“公務員試験用”

行政書士に関するのは過去問だけ。


2年で合格。

その年の合格率3%。


バブル崩壊後、会社は倒産。

経験は無いが資格をWで持っている… 変わった人物… 準大手旅行会社に就職


その後、旅行関係の別資格や保険募集人資格等を取得。



 娘が、指定大学卒業者以外が受験出来ない国家資格にチャレンジ。

3年連続不合格。

何回か言ったのに聞く耳を持たなかった私の話し…

“資格試験合格はコツ有るのみ”


4回目を受ける決断をしたときに娘は聞いてきた…

“コツってどうゆうの”


「じゃぁ 見本を見せる。

登録販売者資格試験を受けてみる」

以前新聞で見て興味があった資格。

薬を詳しく知ってみたかったから。

しかし、その当時ドラックストアー等の関係者以外受験資格が無かった。


少し前からドラックストアーの従業員でなくても、受験できるようになっていた。

娘の試験は一年後。

登録販売者試験は半年後。

参考書を試しに一冊買ってみた。


「無理かな…」

まぁ見本だけみせればいい…


久々に睡眠時間を削って勉強した。

そのやり方を見た娘が言った。


「こうするん‼」


「資格の試験は取れなければ勉強は全く無駄になる… 学校の勉強とは別。

同じ勉強方法では、難易度が上がるだけ。

同じやり方でやってみぃ…」


「了解」


見事合格‼


収入大幅アップ…

先生と呼ばれる立場…


娘の一言

「最初からやればよかった…」


「だろう」


私も登録販売者資格取得。

その結果、持っているだけなのに時給アップ…

でも知識はさほど… すみません。



 では、始めます。


基本的に資格試験に出るところは決まっています。

肝心なところを押さえているか… そこが出るだけなのです。

だから、参考書を隅から隅まで何回も読み込む必要は無い… 時間の無駄。


過去問を5年間、出来れば10年前ぐらいまで求めて下さい。

ただし、法令が頻繁に変わる教科は3年ぐらいでもしょうがないです。

古い法令を勉強してもしょうがないですから。

出来るだけ新しいく、高価な参考書一冊買って下さい。

ここは“けっちって”はいけません。


とりあえず一回だけ参考書を読んで下さい。

そして“どこにどんなことが書いてあるのか”おおよその把握をして下さい。


後は過去問を解きます。

勿論、ほとんど分かる訳が無い。

当たり前です。

一回しか参考書を読んでいないのですから。


過去問一問一問を参考書で確認しアンダーラインを引く。

過去問の年で色分けして下さい。

5年なら5色 10年なら10色のアンダーラインが引かれます。

 *どの色が何年の色なのか分かるように…


それを見ると、全くアンダーラインが引かれないページが出ます。

そのページは今後無視。

引かれて要るが古い年の色だけ。

例えば5年前から出題されていない。

そこも無視。


2年間隔、3年間隔、毎年、そうゆう色分けが分かる箇所が出てきます。

毎年は勿論ですが“ここは今年でるんじゃねか…”というのが見えてきます。

そこを重点的にしてください。


それで大体受かります。


祝‼合格 おめでとう…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

資格試験の挑み方 豊崎信彦 @nobuhiko-shibata

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ