比率

下記詩を受けて作った詩になています。

私に想う心と表現をもたらしてくれたこの詩は、現在アルファポリスに移されました。

ご興味を持たれた方は、是非訪れて見て下さい。



素の詩 僕の詩 作者 小鷹 りく

    第29話 刹那



 孤独こどくは時をめる。


 たとえば、夜空を見上げて見様。

 黒い空にきらめく星々。

 その輝きをたたえても、聞いている者は誰もいない。

 たとえ、雲のまぶたが開き、煌々こうこうと光を放つひとみが現れても、

こっちを見ていないのだ。


 孤独こどく刹那せつなの中に閉じ込める。


 たとえば、抜け出したいともがく者がいて、手足をばたつかせ、

悲痛な面持おももちで涙を流す。

 そのうめき声を聞く者は誰もいない。

 たとすがっても、素知そしらぬ素振そぶりで呵々かかと去って行く。


 哀れなみにくい姿を見るまいと、まなこを潰せば、立ち止まる者はいるだろう。

 取り囲み、指をさし、愉快ゆかい大笑たいしょうするだけ。

 激情げきじょうだまされ、視野を失えば、もう取り戻せない。

 綺麗きれいな光景も、悲しい景色も、恋しい人も、いとおしい人も、

憎らしいやつも見えない。


 たとえば、10人に一人。

 たとえば、1000に一人。

 たとえ万に一人でも、億に一人でも、連れ出してくれる人が必ずいる。

 探して見よう、僕で良いなら付き合うよ。

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