第40話 お風呂でウフフ♡って訳じゃないんです?
「なあなあ、ユウスケ~お腹すいたぞー。」
「じゃあメシにするか・・・メシにするかはいいんだけど。」
さっきのゴタゴタのせいか、現在【
今までも女ばっかりのパーティだからか俺が弱そうだからか知らんが市街地でさえ襲われたことは一回や二回どころじゃない。
俺は来ることがわかってるから危なげなく迎撃出来るんだが満腹で油断しきっていたクロが危うく攫われかけたこともある。この時ばかりは害意を向けられた訳じゃなかったので寸前まで反応できなかったのは痛い。
「この辺り一帯に敵だらけなんだよ、ほら。」
「ううむ、ボクが荒立ててしまったばかり・・・申し訳ありません。」
「いやいや、誰だって犯罪者を突き出したら本来感謝される側から襲ってくるなんて思わないだろ。だから皆も
【
すでに相手を見ずとも発動できるようになった凍結魔法で物陰から二人組を襲って来る前に氷漬けにした。
「あんまり説得力ないけど・・・悠介もみんなも一応殺すまではしないように!!」
「「「りょうかいー」」」「わかったぞー」「クロは毒禁止な?」「えー、らくなのに。」
その後は全く
ここで出された大根と白身の魚の洋風煮込みが予想以上に美味かったことをどうしても伝えたい・・・!あまりに美味すぎてライラに再現してくれるように頼み込んだほどだ。
宿屋は結局頼らないことにして、街から少し離れた泉の近くにまた【
最初はアリスにクロやライラたち亜人の子たちは毎日風呂に入る習慣が無かったらしく、他の四人を訝しんでいたようだが一度入ればその魅力に取りつかれたらしく今では今では習慣のように風呂を楽しんでくれている。
「ユウスケーー!上がったから次はいっていいぞ!」
「これ待たんか!裸のまま外に飛び出すなと何度言ったらわかるのじゃー!!」
見た目幼女の二人がリビングを裸で駆け回るのもそろそろ慣れてきた・・・。
最初は怒っていたかえでもあまりに羞恥心の無い他のメンバーに辟易したのか今は声を荒らげることも無くなっているあたりこの世界に感化されてしまっているのだろうか。
「やれやれ、やっと俺の番か。」
最近ではすっかり風呂の順番も決まっているので最後の俺は待たせる心配をしなくていいから気楽に入れていいな・・・
「ようやっとウチらの時間やなぁ♪♪」
「もう済ましたんじゃないのかよライラ・・・。」
「
タオルで胸と股間だけ隠し魅力的な褐色の爆弾を抱えた彼女が背後にいた。
【氷結】
そのままノータイムで凍らせ振り返ると氷の中の彼女は後ろ手にナイフを持っていた。試しに口の周りだけ溶かしてみる。
「クソがっ、なんでバレた!!」
「今までんなことした試しが無いからだよ、それに本物のライラなら横に泉があればなんでかそっちを選ぶんだ、わざわざ風呂入って来ない。後な、」
トドメに器官の中まで凍らせ尽くす、流石に仲間の姿まで許せない。
「周りを出し抜いてまで彼女は迫ってこない。」
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その後は森の中に暗殺者エルフの氷像を放置して家を移動した。
これで俺にはいくら姿を真似る魔道具を使おうと悪意を持った時点で通じないことがわかるだろう。
「それにしても魔道具を奪っても姿は元に戻らないんだな?」
「ふぅむ魔道具では無いな、アレは変装スキルというよりも生皮を着ているように見えるの。恐らくは他の褐色肌の者から生きたまま奪ってな。」
「うわぁ・・・。」
「妾のように変化出来れば必要無いじゃろうが、この世界の魔術やスキルではそこまでのことは出来んからの・・・知らんじゃろうがそのような事は大昔の日本や中国では暗殺手段として普通に行われていたのじゃぞ?」
ちなみにウシオは俺の足の間で髪を梳かしてもらっている。以前妹にやってあげたようにしてやったらそれが癖になってしまったらしい。
「やはり悠介の櫛使いは心地よいのぅ・・・。」
「そうか?」
「そうじゃ。」
しっかし暗殺者まで出張ってくるとはな・・・よっぽどあの兄弟には恨まれてるらしい。
アレクさん?ああ、あの人もしっかり最初から最後まで真っ赤な反応から変化しなかったぞ?貰ったアイテムは本物のようなので恐らくは俺達を全滅させた後で奪い返す算段らしい。
「【緑将】のも何者かに感化されてしまっておるなぁアレは。以前の奴ならば殺意を隠すことも出来たじゃろうに隠し仰せている気でダダ漏れであったわ。」
「もしかしたらシルバーの言ってたこの世界に害成す何かしらってのは存在するんじゃないのか?」
「何故そう思う?」
「いくら新進気鋭のルーキーだからって狙われすぎだろう俺。黒いローブだがマントだかのヤツも
「成程。まさか主の能力までバレとる訳じゃなかろうが、気配の察知スキルでも持ってるとは思っておるじゃろうな。」
結局その晩は寝ることも出来ずに朝まで
さあ、今日はダンジョンに挑むとしよう。
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