《完結》異世界の魔術は俺の【魔法】に敵いませんでした。

JING

一章 始まりの国

第1話 魔法使いってなんですか?

剣と魔術の世界、ウィトルース。


この世界では徒手空拳に始まり様々な武術に千差万別の武具、そして開発こそ遅れてはいたものの近年では火薬や精霊石などを用いた銃火器を使う戦闘技術が兵士や冒険者達の基本となっていた。


冒頭にも書いた通りこの世界にはれっきとした【魔術】も存在している。

精霊や妖精、天使や悪魔といった思念体から力を借り受けて超常の力を発揮する⋯それが魔術の基本である。

基本ではあるのだが⋯戦闘技術としては下の上、生活魔術として殆どの者が魔術を行使出来るのが常識であるがことそれを戦いの場に引っ張り出してしまうと他の戦い方に大抵遅れをとってしまうのがこの世界の魔術である。

最近では【銃】という魔術を用いずとも中・遠距離から容易く攻撃が成り立ってしまうモノが世に出回ってしまったせいで冒険者たちの間では魔術師よりも銃使いが持て囃される始末である。


さて、長ったらしい講釈に飽き飽きしてしまった方もいるだろうがなんで俺がこんなモノローグを語っているかと言うと⋯それは勿論⋯。


「悠介、聞いてる?ほら、次はあなたの適正ジョブ鑑定だってさ。どんなスキルが貰えるか楽しみだね!」

「ああ⋯あんまり期待はしてないけどな。」


運動も得意じゃないしFPS系ゲームも得意じゃない俺に適性があるようなジョブと言えば⋯。


「ユウスケ・エドガワ。貴方に最も相応しいジョブは⋯え?なんですこのジョブ??【魔法使い《クリエイター》】?魔術師ではなく??」


⋯俺の異世界転移モノは一般的な剣と魔法の世界のお話ではなかったらしい。

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