第6話陰キャオタクの俺がなぜか幼馴染みが家に泊まりに来るんだが!?

カプチーノを吹き出しそうになった。


「おま、急にどうした!?」


「綾人のことだから、キスとかそれ以上のことしてるんじゃないかって思ってそうだったもん」


「うっ、」


「図星か」


茜が不敵な笑みを浮かべる。


「とにかく、俺はもう飲み終わったから帰るぞ」


「えっ、ちょっともう帰るの?」


「家に帰ってアニメ見たいし、それに疲れたし」


見たいアニメがたくさんある。


「あっ、そうだ!」


何か思い浮かんだような顔をする。


「どうした」


「綾人両親いる?」


「いないけど」


「んじゃー、今日綾人の家に泊まろうかな」


「ちょっと何言ってんだよ、小学生じゃあるまいし」


「えーいいでしょー、高校生でもするよ?」


「いや、別にダメじゃないけどお前の方はどうなんだよ」


俺の家に親がいなかったとしても茜の親が許すかも分からないのに、別に俺のことを知らないわけじゃない。俺の親と茜の親は仲良い。幼い頃からね....


「私は大丈夫だよほら」


そう言って茜が色々アクセサリーがついたスマホを見せてきた。


画面には、


[今日、綾人の家に泊まってきていい?]


[良いわよ、頑張ってね!!]


という内容のトークだった。頑張ってね!!ってちょっとお母さん勘違いしてない?。


「んー、もうわかったよ」


「やったー!」


茜が嬉しそうにする。


「でも、お前着替えとかどうすんだよ」


「あ、そっかー、家に帰ってとってこようかな」


「分かった、なら俺先家に戻ってるぞ」


「えー、せっかくだしついてきてよ」


どんなせっかくだよ。


「分かったなら行くぞ」


「うん」


俺は飲み終わったカップを戻し、外に出た。

俺は、自販機のコーヒーで良いかな。


2人で他愛の話をしていると学校で一緒に弁当を食べた人に出会った。


「お、真奈?」


「あ!七瀬君!」


真奈は、持っていた袋を後ろに回す。


「それなn」


「2人でなにしてるの?」


真奈喋るのを阻止するように聞いてきた。


「あー、えっと前話した幼馴染みの茜、同じクラスだし真奈も知ってるだろ」


「よ!真奈ちゃん!」


「あ、茜ちゃんこんにちは」


二人とも親しげに話す。


「お前ら仲良かったのか?」


「まぁーね」


「1年の頃から時々遊んでたの」


「それで2人はどうして?」


なんか言いずらい。今から、お泊まりなんて言えねぇー。


「今から綾人の家に泊りにいくの良かったら真奈ちゃんもくる?綾人が喜ぶけど?」


「ちょっと、お前勝手なこと言って、、、」


真奈が一瞬嬉しそうな顔をするが、


「嬉しいけど、家に帰らないといけないからごめんね七瀬君」


いや、俺何も言ってないんだけど。たしか真奈はお嬢様で、ハワイに行くからって2週間ぐらい休んだって聞いたことあるな。お父さんが、財閥の社長って噂も。


「えー、そうなんだ残念」


「またいつか誘ってね!後七瀬君、土曜日のことなんだけど、」


真奈近づいてくる。


「秋葉原なんてどうかな?」


真奈からアキバなんて言葉が出るなんて思ってもいなかった。


「え?別に俺はいいけどつーか嬉しいけど、真奈はいいのか?オタクの町だぞ?」


「私は、七瀬君が楽しんでくれればそれで嬉しいから!」


「分かった」


「なら11時に迎えに来るね!」


「おう」


「じゃあまたね2人とも」


「おう、またな」


「じぁーねー!」


手を振った後真奈は歩いていく。やっぱりあの袋ゲームショップの奴じゃないか?

まぁいいか。


2人は再び歩き出す。茜の家に着くまでの間これといったことはなかった。


「荷物持って来るからここで待ってて」


「おう」


茜が戻ってくる間、今度の土曜日のことを考えていた。

アキバかぁー、欲しい円盤やラノベがあるんだよな。貯めていたお小遣いがあるけど足りるか?軽く3万以上いきそう。


「お待たせー」


「なんか多くね?」


「そう?それより綾人これでも男なんだから、荷物持って」


「お前そのためについてこさせたんだな!?」


「ほら、文句言ってないでいくよー」


「お前なぁー」


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