第5話 アボカド

父がフィリピンに仕事で何年間か滞在してた影響か。


日本では珍しい?

今は、珍しくもないけど。


小さい頃から、家には大半あったアボカド。


熟すまで待って。

青から黒に変化。

割って、中身をミキサーに入れて、牛乳と砂糖、レモンを入れてアボカドジュース!


バナナジュース率も高かったけど。

必ずミルクも冷蔵庫に入ってたのです。


アボカドは皮を剥いて、そのまま食べたり。

クリーミーでかなり濃厚。

ちょっと子供の舌には、青臭さも感じたけど。マヨネーズや、お醤油かけたり。

大人の食べるものを子供にも食べさせる事が父の教育方針。


大半、ジュースでなくなる。

パステルグリーンの濃厚ジュース。

酸化しやすいから、早く飲むのが鉄則。

黒くなるからね。

出来たての美味しさを家で。

みんなで。


あのミキサーも海外製だった。

私が大人になっても全然壊れなくて。

うるさかったけど、丈夫なミキサー。

気に入ってたけど。


一度CMで使われてたのを見かけた。

数年前。

あるとこには、あるのかな?


家の冷蔵庫は、父も母も、南国のモノやら、珍しい食材を、どこで見付けて来てたのかしら?

今なら普通だけど。

友達と話しても通じなかった。


パイナップルも丸ごと。

どちらも切り方は、父が教えてくれたのでした。

本場仕込み。


でも。

父の料理は…(・_・)


大好きな父です。

新巻鮭の粕汁は、しょっぱすぎて。

一生懸命作ってくれた唯一の料理。

がんばって少しずつ食べた思い出。


卵酒は、上手でした。

風邪引くと作ってくれた。


色んな場所に連れてってくれて。

新しい物が好きで。

最新のモノは大半あった。


父の誕生日があったので。

少し思い出して。

私たちのなかで、生き続けてる。


いつも、ありがとう。



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