第6話 限定コミュ:見つけような
さてさて、いよいよTrue End。芹沢あさひの基地は最終的に謎の無人島に落ち着いたらしい。Pが魚やヤシの実を調達するといった際に「缶詰があるからそんなことしなくても大丈夫っすよ」と言っていることから、あさひの関心が無人島でどんなワクワクすることが待っているかであって、どのように暮らしていくのかではないことが伺える。Pのアウトドアにあこがれがちな感性はきっと、YouTubeでキャンプ動画を見始めたり突然DIYを始めたりする生活にPを誘っていくのかもしれない。絶対使いもしない工具一式にテンション上げるタイプである。朝は食料調達よりもまずは海の監視らしい。ここでは単純に窓の外の景色ということだろう。一応特定に自信ニキたちによる283プロの座標推測を調べてみたが、どうやら事務所は府中のあたりにあるらしい。グーグルマップで府中の座標を調べるとだいぶと陸地のほうで、283プロの屋上からなら頑張れば東京湾が見えるかもしれないが、かもしれないだけである。さて、ここから問題の発言が始まる。Pの想像。曰く。ある日、すごい船に乗った特別なお客さんがやってくる。無人島だと思っていたこの島の主のおじいさんである。そんな設定はないと反発するあさひをいなしつつPは続ける。誰も居ないはずの自分の島で知らない子が基地を作って暮らしているのを見たら、おじいさんはきっと驚き桃ノ木山椒の木になるだろうと。やはり反発し続けるあさひにPはごめんごめんと言いつつも、それでもPは意味深に続ける。あさひの基地はあさひだけの、すっごくかっこいい場所だと。そしてバットもある。そこはPも壊したくないし他の誰にも壊されたくない。たとえ他の誰かの島であっても。あさひはこれを「Pはここで基地を作るのをだめだと言っている」と最初は受け取ったようだ。しかしPは「あさひがよく考えて、それでいいなら」別に基地をここに造るのはいいと言う。それに対してあさひは応じることなく、そのまま倉庫を出ていってしまった。(たぶん)翌日になると、なんということでしょう、あんなにも基地基地していた倉庫が元通りになっているではありませんか。どうやら基地は「解散」したらしい。あさひの、あさひだけの島が見つかるまで。というや否やあさひはすぐに島探しに飛び出して行ってしまった。バット、わすれちゃってるね。
さて、無人島販売を手掛ける不動産仲介業者「アクアスタイルズ」のサイトを訪れてみるとなんと三重県の間崎島に隣接する無人島が600万円で購入できるらしい(2020年4月現在)。600万円、がんばって貯金すれば届かない金額ではない。そうか…、600万。固定資産税とか維持費とかはどうなっているんだろうか。今度電話して聞いてみよう。話は変わるが、2015年7月に臓器売買の容疑で検挙された
今回は考えることがまぁまぁある。とりあえずは「おじいさんの話の意味するところ」と「忘れられたバット」の2つについて論じたい。
おじいさんの話:第一感としては矢張りあさひの言う、「この『島』は事務所の共有スペースだから勝手に基地を作るのはよくない」ということであろう。しかし、この可能性は低いと考えている。あさひの性格上、このような方法は基地を解散させるための方法としては効果が期待できないであろうということはPも理解しているだろうから、もしそう諭したいならもっと直接的に言うだろう(そもそも言って聞かせるのはまあまあの悪手であると思うが)。私の仮説としては「無人島is 青春のメタファー説」がある。「無人島にある日おじいさんが来て、驚く。」の部分の当仮説に基づいた解釈は、次の通りだ;「おじいさん」というのはP、もう少しいうなら“大人になったP”といった方がニュアンスが伝わるだろうか。かつてもあさひのような無邪気さ、あるいは奔放さを持っていたであろうPも大人になり、社会人として相応な振る舞いをするようになっていく。そうするとPの『島』は誰もいない無人島になってしまう。そこに現れたのが芹沢あさひ、ということではないだろうか。奔放なあさひに振り回される中で自分の青春を思い出し、懐かしみ、重ね合わせる。そのことを、「無人島とおじいさん」と例えたのではないか。それを踏まえたうえで、あさひの2度の反発を見ると、何となく(あくまでも何となく)1度目と2度目が違ったニュアンスに感じてくる。一度目は、「無人島がかつては誰かのものであったこと」つまり、人が“大人になる”ことへの困惑。2度目は「自分の島もいずれ無人島になってしまうのではないか」つまり、自分が“大人になること”への拒絶。なんとなく、何となくそのように感じた(言い忘れたが今回は考察というより妄想の割合が多めになる)。
あさひの基地はあさひだけの基地である。Pはその職業の性格上、あさひの青春を大なり小なり管理するような立場にある。だとしてもあさひの青春、ひいては人生はあさひのものだし、Pの手によってでも他の誰か(それは他のアイドルかもしれないし、ファンなのかもしれないし、また別の誰かなのかもしれない)の手によってでも台無しになってはいけない、台無しになるべきではないのである。そのうえで、Pは「283プロにいることだけが、あさひの人生とは限らない」、そう言いたかったのではないかと感じた。今はまだあさひの人生は始まったばかり、これからもいろんなことが起こるだろう。あさひがよく考えて、283プロにいたい、そう思ったのだったら、それでいい。でも、Pはあさひを283プロに縛り付けたくはないのだろう。あさひにはあさひだけの人生が良く似合う、空と青が良く似合う。かわいい。守りたい、この笑顔。(たぶん)翌日、あさひが基地を片付けたのはこのPのメッセージを感じたからなのかどうかはわからない。いずれにせよ、あさひは自分だけの“島”を見つけに、283プロに造った基地を解散し、倉庫から飛び出していった。絶対あさひだけの島を見つけような!おじさん今から急いでニンテンドースイッチ買ってくるからちょっと待ってるんだぞ!
バットについて:このバットは(修学旅行みたいだな)の際にあさひが未確認飛翔物を打ち返すために買った特別なバットである。Pが「ははっ……バット忘れてるなぁ」と発言しているが、個人的にはあさひは忘れたのではなく、置いていったのではないか説が浮上している。もちろん、あさひのあのバットを忘れていくシーンは、これからのあさひの自由な将来を暗示するようなシーンと解釈することもできるし、恐らくたぶんきっと本筋はそうであろう。 そんな中で敢えて「あさひバット置いていった説」を推す理由としてはまず一つ。私が逆張りオタクなのでわかりやすい解釈に落ち着きたくないということ。もう一つが、あさひは矢張りPからのメッセージをある程度受け取っていたのではないかと考えているからである。つまり、バットを手放したあさひという構図は、確かにあさひのliberty を象徴するものであるが、それはあさひがバットを「わすれた」のではなく意図して「置いていった」ことで表現される。そしてその「置いていった」ことが(たぶん)前日の「あさひがよく考えてそれでいいなら」に対するあさひからの返答であると考えているわけである。中学生というものは総じて大人と子供の二面性を持つものであるが、その大人の部分は大人たちが想像しているよりはるかに速い速度で成熟していくことも多々ある。あさひのその「成長」と、Pのそれの「認識」のちぐはぐさをあの“忘れられた”バットは背負っているのではないか。Pが、特別なことはもう起こっている気がすると言った通り、あさひが自分の道を切り開くにはあの特別なバットは必要ないのである。
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