I forget every Japanese but "あさひかわいい"

脳みそトコロテン装置

第1話 まえがき

 友人の魚介類に勧められて最近シャニマスを始めたわけでありますが、始めるや否や芹沢あさひとかいう中学生に脳天を叩き割られてしまった。あふれ出る京大生の脳ミソがあさひに注ぎ込まれる様子を書き留め、少しづつ「あさひかわいい」以外の日本語を思い出していこうと思う。さて、本稿では主にあさひかわいいしていくつもりですが、まずは限定コミュをTRUEまで読んで荒ぶり高まっている精神を落ち着かせるために、芹沢あさひが如何にして私の脳天をカチ割ったのかをここに書き残していこうと思う。ちなみに友人の魚介類というのは私の高校来の友人で、詳しい縁起は忘れたけどなんかみんな「さば」って呼んでいる超絶技巧ベーシストお嬢様だ。彼は確か高校の時からおしゃにに全力を注いでいて、シャニマスがサービス終了したら死ぬとかこの前言っていたような気がする。彼のメンタルヘルスが心配だ。まぁ、かくいう僕もたぶんあさひに会えなくなったら新幹線で爆死とかするかもしれない。僕のメンタルヘルスを誰か心配してほしい。

 まず、私がおしゃにを始めた経緯を軽く振り返っておこう。すべては私が通っている大学のクソ運営が始まりである(以下、弊学への悪態が多めになるが、僕があさひに頭蓋骨を粉々にされるための大事な布石であるが別に読み飛ばしてもらっても構わない)。当局は元々、一部オンライン一部対面で講義を通常通りのスケジュールで開始するというオンラインの御利益打消しシステムを採用していた。さらに愉快なことには、インターネット環境が十分でない学生のために構内にオンライン講義受講室を設ける始末。一体何のためのオンラインなのか。さすが、京大はおもろい。この時点ですでに学生たちのゴリラへのヘイトは高まりつつあった。事をさらに悪化させたのは四月に入ってから。5月7日まで全面的に休講とのお達しがあった。始業まで1週間となったいまになって急にそんなことを言われても困る。何より急に1か月暇になっては人間性が腐っていってしまう。とくに私は数学以外に大した趣味が存在していないので腐敗が加速してしまう。そこでTwitterを通じて趣味を探したところヒットしたのが件の青魚である(ちなみに延期された春休みは翌日に理学部の手によって消し飛ばされました)(続報:前期はすべてオンラインでの講義になるらしい)。ここまでの、私の心の荒み具合を頭に入れてあさひとの出会いを振り返ろう。

 かつてはゲームのし過ぎで親にこってり頻繁に絞られた経験があるほどゲームに入れ込んでいたが、中高で部活やら勉学やら色々と始めると時間が無くなってきてだんだんとゲームと疎遠になっていた。大学に入ってからも惰性でゲームには触れずに過ごしていた。例の魚はこれまで何度もおしゃにの布教を試みていたが私がそれに今まで靡かなかったのもそういう事情があってのことである。今回は上の事情もあって試しにさばの門下に入ってみることにした。そういう事情があるので元々は、まったりとアイドルを見ていっていこうと考えていた。5人プロデュースすれば石が沢山もらえて10連が沢山出来てうれしいというのをさばクンが言っていたこともあって大体最初の1週間はプロデュースアイドルを一人に決め込むつもりはなかった。なかったはずなのであったが。人の話も聞かずに引き始めてしまった運命の出会いガシャから飛び出してきた少女がすべてを変えてしまった。ジャンプ!スタッグ!チェンジ!ビートル!電信柱に止まったクワガタムシに飛びつく少女が突然現れてきた。なんだこいつは。最初はそう思った。次に気づいたのが彼女がTwitterでたまに奇行を見かける芹沢あさひということ。最後に沸き上がった感情が「守りたいこの笑顔」であるということ。すでにもう沼に半身ぶち込んでいってしまっているが一応理性を振り絞って一度あさひをプロデュースすることにしたのが良くなかった。彼女の一挙手一投足すべてが私の脳細胞を激しく刺激した。シーズンが進むにつれて私の挙動不審が加速し、あさひかわいいしか言えなくなっていくのがありありと感じられた。彼女は賢い、汚れを知らない少女である。その無邪気な笑顔に私のくたびれた偏屈イカ京根性が断末魔を上げながら悶えていく。あさひぃ~~~~!!!!!と産声を上げたあたりで先輩プロデューサのみんなから「いま限定あさひあるからがんばれよ」とのありがたいお言葉を受けた。なるほどこの山ほど貰える石で限定あさひを引けば良いのだなと思うが先かガシャを引いたのが先か。果たして限定あさひは全然でなかった(限定めいは二凸した)。これから楽しいリセマラタイムに入る。ブラウザ版なのでリセマラはずいぶんと楽だった。一週目は全滅。私のエゴのためにキャリアをふいにされるアイドルたちに心を痛め、申し訳程度に約束は守ってみるなどしつつリセマラ二回目。五人のF ランアイドルを生み出したのちの勝負の40連。最初の10連。あさひは無し。もはやなんとも思わない。次の10連。長いロード時間。SSRの演出。見覚えのない白い衣装。親の顔より見た笑顔。ついにあさひが来たのである。興奮のあまりスクショを三回ミスり、ベッドのうえで暴れ倒した結果脛を打った、あさひかわいい。人生で二番目に胸が張り裂けるくらいに興奮した(一番は高校の合格発表)。しばらくは穏やかな気持ちで呆けていた。ああ、あさひかわいい。とてもとても穏やかな気持ちで残りの20連を消化した。信じられないことに限定あさひがもう二人来た。ああかわいい、あさひかわいい。はかなくも散っていった二人のプロデューサたちが残してくれた遺産はこんなにも愛おしいのかとこの上なく幸せをあさひかわいい感じたさひかわいい(ちなみに翌日限定あさひもう一人と限定めい二人を引いた。なんと徳の高いことだろう。なお石集めで一緒に集めたイベントポイントでふゆこちゃんを4凸したあさひかわいい)。

 以上が限定あさひコミュに至るまでの私とあさひにまつわる諸々である。では次回からコミュ本編について綴っていこうと思う。長くなったが最後にひとあさひかわいい。あさひかわいい。


追記:アイドルロードをやっていて気づいたのだが、白いツバサ芹沢あさひの靴下が左右でずり落ち具合が違っている。プロデュースアイドルの立ち絵は足元が写ってないので気づかなかった。デフォルメされた小さい三頭身あさひを見て初めて分かるこの芸の細かさ。さすがシャニマスといった感じだ。さて、ただ靴下がずり下がっているだけでなく、左右でずり下がり方が違うのがポイントだ。ただでさえずり落ちた靴下を直さないところがあさひらしい。靴下がずり下がる原因を調べてみたところ、大きく3つ「靴のサイズが合っていない」「靴下のサイズが合っていない」「歩き方が歪んでいる」があるらしい。さて、靴のサイズや靴下の問題だと考えると、左右非対称なずり落ち方をするとはどうも考えにくい。両足で同じ条件であれば同じ靴下のずり落ち方をするはずである。その一方で、白いツバサ芹沢あさひ以外の、あさひが描かれたイラストを睨みつけてもずり落ちた靴下は見当たらない。なんなればぴっしりとシワ一つない。歩き方に問題があるとするならばこれらの靴下にもずり落ちが観測されるはずである。くるぶしソックスなどでは靴下自体が脱げるということも大いに起こりうる。となると可能性としては靴、あるいは靴下自体に問題があるということである。さて、あさひのイラストをグッと睨みつけると観測できた限りすべて違う靴を履いていた。その上でそれらすべてにおいてぴっちり靴下だった。アイドルロードのあさひをジッと見つめると白ベースの水色の差し色の入ったピンクの靴紐のスニーカーを履いているように見える。学校指定のローファーなどなら靴が足にあっていない可能性はあったが、私物の靴ならば話は変わってくる。これだけ多くの靴を持っている中で、しかも通学用に着用する靴だけが足にフィットしていないというのは全く不自然である。もちろんこの靴がお気に入りでどうしても学校に履いていきたい、多少の不便は我慢するという可能性も無い事は無いのかもしれないが、個人的にはその可能性は無いのかもしれないだけである。となると残る自然な可能性は靴下自身の問題である。靴舌を長年使い古すことは十分あるし、多少ゴムが縒れても気にしないことだってあさひならありそうである。ここで、論点は「なぜ靴下が左右非対称な劣化をしたのか」ということに移る。何らかの対称性の破れが存在する。あさひは両利きなので、体の使い方に由来するものでは無いだろう。また、何らかあさひの癖に由来するものであれば、他の靴下にもこのような現象が見られるだろう。なぜ、この白いツバサ芹沢あさひの靴下にのみ対称性の破れが観測されるのであろうか。この芹沢あさひの靴下の対称性の破れは如何にして説明されようか。試しに対称性の破れでググってみた。すると対称性の破れなる物理現象がヒットした。この対称性の破れは量子化によるらしい。つまりあさひの靴下は畳まれた状態(古典靴下)で存在していた対称性があさひに履かれた段階(量子靴下)で対称性が破れた、と。そうなればこの対称性の破れは靴下ごとの性質であるラグランジアンに依存するため、件の靴下だけ縒れることにも説明がつく。このあさひの量子靴下対称性の破れは中々興味深いので追って観測を続けようと思う。解析が進めばきっとイグノーベル賞くらいは貰えるだろう、知らんけど。

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