第7話 第一の試練

「ねぇ。もう一回聞くけどさ。本当に僕は林さんと付き合わなければいけないの?」

「うん。当たり前じゃん。」

はい。当たり前でした。

「具体的には付き合って、何するの?

もしかしてなにもしないとか?」

僕は期待の意味も込めて質問した。

「何もしないわけ無いじゃん。

   例えばか〜 そうだな〜」

めちゃめちゃニヤニヤしてる...

「もちろん一緒にデートしたり、

遊んだり、その、キ、スしたり

その後のこともその...

バカ!私に何言わせてんのよ!」 

うわー情緒不安定だ。 


「じゃあ、今日はこのあたりで帰るね」

とっとと帰りたい。

先に一応奈々には帰ってもらったけど。

「せっかくなんだしこのあと家に来て!」

なんのせっかくだよ...

「ちょっとそれは..無理かな...」

「何言ってるの?優くんに拒否権ないから

   分かったら行こ」

家に行くなんて。しかも女の子の家に。

でもこれは僕に課せられた第一の試練だ。

「分かったよ。それじゃあ行こうか」

  頑張れ俺!

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