第2話
僕は自分の名前が
そして、碧眼の少女の名前が
「周。君は一体なんなんだ?」
初対面の相手になんなんだは酷い台詞だと思うが、実際問題彼女がこのよくわからない状況の核心であることは想像に難くない。
「ノゥ。私の名前は
周。――――失礼。藤宮アリス嬢はそう否定すると右手を僕の胸にピトッと押し当てる。
どぐんっ。
心臓が跳ねる音がした。
状況だけ見れば、僕のような社会になんら影響を与えない人物と碧眼の少女が一つ部屋の中にいる。
収まれ僕の獣性。いくら可愛くても現実の女の子に手を出すのは犯罪だぞ。
素数を今すぐ数え始めろ。2, 3, 5, 7, 11, 13, 17
「コードキャスト。アルマデル・シュウ・メタファリカの名において彼とコントラクター契約を結びます。」
「はい??」
僕が自分の中の漢気と戦っている間に、アリス嬢は何やら呪文のような言葉の羅列を流し終えていた。
「イエス。契約は成立しました。」
とりあえず分かったことがある。
アリス嬢と僕は同じ言葉を話せる。
狼と夜の王。 二ノ宮貴音 @fairytail0
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