1章8節
1章8節1項(50枚目) 戦場に於けるクスディ・ドーハ①
あの、クソがあ。
何が味方になれだ。窓から外に放り出しやがって。
俺が持っていた仮面の1つを
はっ、まあ、運よく助かっちゃあいるけど。
落とされた先に人がいてくれなきゃ、大怪我していた。
腕が縛られていたせいで受け身も取れなかったから、その下敷きがなきゃ、死んでいたかもな。そのおかげで
道化の
痛い目に
まあ、その後が大変だったけどな。
見たことがある
まあ、俺の見解の正しさはどうでもよかった。
実際、問答無用だった。俺を目にすると突撃してきた。
攻撃するのも当然だ。怪しい奴がいればな。それが
勢力的に負けている、
戦力差を埋めるためにも倒しておく。放置していれば、それだけ押される展開を迎えやすくなるから、今のうちに削っておく。今も十分に押されているだろうから、さらに激しくさせないためにも潰しておく。逆に自分たちが勢いづくためにも殺しておく。
ごちゃごちゃ理由をつけるが、単に、自分の楽しみが奪われたくないから、そうするさ。生き残らなければ、楽しむことなんてできないから。この苦境を乗り越えんと必死になるさ。
奴がどう思ったか知らんが、倒すことだけは間違いなかった。そうでなければ、自慢の角を突き出して、俺に向かってはこない。
まあ、逆に倒したけどな。
最初に出会ったときのように金的を狙ってな。
突っ込んでくる奴に向かって、スライディングして、直撃を避けた上で攻撃した。牛野郎の突進力を利用するため、右足を蹴り上げた。勢いに負けそうになったが、ぶっ飛ばすためにも退かなかった。一点に
そのせいで落ちたときよりも痛い思いをしたが、その甲斐あって、奴は宙に浮いた。前のめりになって、地面を滑っていった。
男にとっての急所をやられ、かなり痛がっていた。立ち上がれず、受けたところを押さえていたくらいだから。
俺も右足の感覚が
そして止めを刺した。
首元を思いっ切り踏みつけて、事を切らせた。ゴキッと音を鳴らす一撃で終わらせた。
両腕が使えれば、もう少しマシな手でいけたが、考えても仕方がない。今頃になって、縄が解けて、締め上げられていた両腕が自由になっても嬉しくは・・・あるけども、遅すぎだ。ここまでの犠牲を負わずにいけたはずだが、まあ、過ぎたことはよそう。倒せたわけだから。
すぐには起き上がってはこないだろうが、後々のことを考えて、仮面を
だから倒れた男の手を借りて、仮面を外して、俺のものにした。
誰かに使われ、そのせいで俺に迷惑がかかるといけないから、私物化した。
俺も使えるか知らねえけど、取っといて損はない。直接使えなくても、それなりの道で使えるから。
こうして牛野郎を倒せたところでやっと一息つけた。
こうして
一度は味方になろうと決めた奴らもいたが、いまさら手を組む気はない。
その答えが忙しく働かないということだ。思いのままに過ごすさ。
ちょっかいをかけてくる奴の相手はするが、わざわざ
そういう理由があって、窓から落とした、あのクソ女のところにも行かない。腹は立ったが、今はそういう場合じゃない。あの仕打ちはどこかで会ったときに返しておくさ。
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