第五部登場人物紹介

登場人物紹介5

伏見双魔ふしみそうま

 本作の主人公。黒と銀が入り混じった髪がトレードマーク。瘦せ型。澄んだ燐灰の瞳とは対照的に何時も気だるそうな顔をしている。ブリタニア王立魔導学園、遺物科二年。同科評議会副議長。魔術科臨時講師。

 ひょんなことから謎の魔剣ティルフィングと契約を交わしたことにより謎の女神への転身と力を手に入れる。

 学園長ヴォーダン=ケントリスから神の臓器である”神器アーク”をその身に宿していることが明かされた。

 鏡華とイサベルとは仲睦ましく、さらにロザリンにも気に入られて両手に華どころではない。

 今回、ティルフィングとの因果が明らかに……?

 契約遺物はティルフィング、”神器”???の心臓。



◇ティルフィング

 伏見双魔の契約遺物。

 漆黒の髪と深紅の瞳が特徴的な無邪気で可憐な美少女。食べることと契約者である双魔が大好き。

 人間態でも非常に高い戦闘能力を誇るが、有事の際には真の姿である黒き魔剣の姿で双魔によって振るわれる。

 過去の記憶をほとんど失っており、前髪で隠れた右眼、他の遺物たちと面識がない等謎多き存在でもあるが今回はその謎が明らかに……?



△▼仮面の君

 仮面と豪奢なローブ、そして謎を全身に纏った神霊。双魔とティルフィングの因果についての鍵を握る。目的すらも謎に包まれていたが、今回ついに直接双魔たちの前に現れ行動を起こす。



◇レーヴァテイン

 仮面の君に付き従う謎の遺物。ティルフィングを”お姉様”と呼び、慕っている様子。また、容姿がティルフィングに酷似していることから関係があることは確実だがそれ以上のことは不明。

 灼熱の蒼炎を操る能力を持つ。



六道鏡華りくどうきょうか

 双魔の一つ年上の許嫁。長く艶やかな黒髪、斜めに切り揃えた前髪と赤い曼珠沙華の髪飾がトレードマーク。和服の似合う嫋やかな美少女。大日本皇国国立改め、ブリタニア王立魔導学園遺物科二年。

 幼少の出会いより双魔に心底惚れている。悪戯っぽく双魔をからかうのが好きだが押しには弱い。人前では恥ずかしがり屋。

 何を思ってか双魔とイサベルが恋仲になる後押しをし、結果として同じ立場になったイサベルをからかって楽しそうにしている。新しく加わる気配を見せるロザリンにも寛容だが過剰なボディータッチには鋭く目を光らせる。

 契約遺物は”裁きの冥鏡”浄玻璃鏡。”神器”閻魔王の血を色濃く引き継ぐ身体。



浄玻璃鏡じょうはりのかがみ

 六道鏡華の契約遺物。

 極東の地獄における最高神にして裁判長、閻魔大王の所持する神鏡。死人の生前の姿、引いては現世の過去と現在のすべてを映し出す。

 容姿は本文に詳しい。寡黙。その場の景色に溶け込むように佇むか、座っていることが多いが偏屈というわけではない。



◇イサベル=イブン=ガビロール

 紫黒色の美しい長髪のサイドテールがトレードマーク。ブリタニア王立魔導学園魔術科が誇る才女。

 ブリタニア王立魔導学園、魔術科二年。同科評議会副議長。

 ゴーレム使役術の大家、ガビロール宗家の令嬢、次期当主。知的かつクールな印象、程よく真面目な性格。

 紆余曲折あり、長い間想い続けていた双魔と晴れて恋人に。しかも両人の両親と鏡華公認。

 気持ちは通じたが双魔に上手く甘えられずやきもきしたりしなかったり。鏡華によくからかわれているが良き友人間関係。ロザリンの自由さには目を白黒させるがその大胆さには少し感化されたりされなかったり……。 



◇ロザリン=デヒティネ=キュクレイン

 若草の髪と翡翠の瞳、閉じられた左眼がトレードマークの大人びた雰囲気の美少女。

 ブリタニア王立魔導学園遺物科三年、同科評議会、議長。

 絶大な実力と美貌を誇る学生内最強の遺物使いと名高い。ケルトの大英雄”クーフーリン”の血統。

 魔王バロールの呪縛から解放され無事に学園生活を送れるようになった。その際に尽力してくれた双魔のことを「後輩君」と呼びお気に入りに。

 常に無表情だが性格は周囲を困惑させるほどフリーダム。趣味は食事。均整された身体からは信じられない量を食べる。イサベルとは仲良し。鏡華とも仲はいいが本能が警鐘を鳴らすらしくちょっと苦手。

 契約遺物は”死棘ししの魔槍”ゲイボルグ、”神器”バロールの魔眼。



◆ゲイボルグ

 ロザリン=デヒティネ=キュクレインの契約遺物。

 ケルトの大英雄、赤枝の騎士団最強の戦士、クーフーリンが師であるスカアハより授かった必殺の魔槍。

 毛並みの良い碧色の大型犬の姿を取っている。神話級遺物とは思えないほど取っつきやすい性格。

 飄々としているが、ロザリンに対してはかなり過保護。

 その柔軟さから時にアイギスから鬱陶しがられているが特に気にしていない。ティルフィングは背中に乗せてやる仲。

 ロザリンと双魔をくっつけられそうなので一安心。



左文さもん

 双魔の両親に代わって彼の世話をする傅役。小袖と割烹着の似合う妙齢の美女。

 心配性でいつも双魔のことを心配しているなるべく口にせず(本人はそう思っている)双魔を見守っている。

 鏡華が同居するようになったので家事の負担が減ったが、双魔に世話を焼く機会が減って少し寂しかったり。双魔に二人目の恋人が出来て吃驚したり。さらにもう一人双魔に好意を抱いていそうな娘が増えたり……守役の気苦労は絶えない。



◆アッシュ=オーエン

 双魔のクラスメイトにして親友。金髪碧眼、中性的で背の低い美少年。

 ブリタニア王立魔導学園、遺物科二年。同科評議会、書記。

 遺物使いとして若年ながら高い実力を保持し、世界神秘連盟の定める位階のうち上位者に与えられる”竜騎士”の称号を有し、ブリタニアの近衛騎士団にも所属している。

 柔和な人格者で上記の容貌も相まって、女子は言わずもがな男子からも頼りにされている。

 契約遺物は”最高の聖盾”アイギス。



◇アイギス

 アッシュ=オーエンの契約遺物。

 ギリシア神話の知恵と戦いの処女女神アテナの聖盾。

 容姿は本文に詳しい。神秘的な美貌を持ち、性格も決して悪くはないが少々毒舌家。



◆フェルゼン=マック=ロイ

 紫の短髪と煌めく眼鏡がトレードマークの二メートルを越す筋骨隆々の巨漢。

 ブリタニア王立魔導学園、遺物科三年。同科評議会、会計。

 溌剌かつさっぱりとした性格の好漢。少々空気が読めないのが玉に瑕。ケルトの豪傑”フェルグス=マック=ロイ”の血統。威風堂々たる人物だが幼馴染であるロザリンは少し苦手な様子。

 契約遺物は”虹閃の崩剣”カラドボルグ。



◇カラドボルグ

 フェルゼン=マック=ロイの契約遺物。

 クーフーリンの叔父にして親友の英雄フェルグス=マック=ロイの振るった大いなる魔剣。その一撃は山を三つ切り落とすほど。

 容姿は本文に詳しい。初代の契約者であるフェルグスに似て色香を好むのでアテナ譲りの厳格な性格のアイギスとは犬猿の仲。陽気な姉御肌でその他の遺物たちとの仲は良好。



◇シャーロット=リリー

 ストロベリーブロンドの髪が美しい少女。無愛想で概ねしかめ面でいるが顔自体は端正。

 ブリタニア王立魔導学園、遺物科一年。同科評議会、庶務。

 ”選挙”において一躍有名となった新入生。気難しく、毒舌家でその言葉の針が双魔の良心を的確に傷つけてくる。仕事においても優秀で自分の仕事が終わるとさっさと帰ってしまう。

 鞘に納まったままの剣を振るうという独特の戦法を取り、契約遺物は今のところ不明。


◇ハシーシュ=ペンドラゴン

 双魔とアッシュのクラスの担当講師。背が高いにもかかわらず、姿勢が前によっており、顔色も悪いがそれを含めてもまだ見目は悪くない。ペンドラゴン王家の出身。

 見た目に反してかなりの使い手で世界神秘連盟から与えられた称号は上から二番目の”聖騎士”。

 何故か常に白衣とモノクルをつけ煙草をくわえている。怠惰でひねくれ者だが面倒見はよく根はお人好し。

 親友の息子であり気が合いやすい双魔のことは何かと気にかけている。

 契約遺物は日ノ本の平安の御世における最強の化生殺し、源頼光の佩刀、童子切安綱。



童子切安綱どうじぎりやすつな

 ハシーシュ=ペンドラゴンの契約遺物。

 日本三大化生の一角、酒吞童子を屠った神刀。

 容姿は本文に詳しい。怠惰な主に甲斐甲斐しく世話を焼き、遺物科の学生にも”安綱さん”の愛称で親しまれる。



◆ヴォーダン=ケントリス

 ブリタニア王立魔導学園の長。双魔とティルフィングを引き合わせた。

 世界一の魔術師かつ三指に入る遺物使いであるため”槍魔の賢翁”の異名をとる。

 学園の長として学生たちを見守る好々爺である一方、多くを知るが故の行動も見受けられる。

 契約遺物は北欧の主神オーディーンの”必中の神槍”グングニル。

 仮面の君とは顔見知りの様子。また、双魔とティルフィングについても何か知っていて隠している模様。



◇グングニル

 ヴォーダン=ケントリスの契約遺物。一度投げれば必ず敵を貫くと謳われたオーディーンの神槍。

 メイド姿でヴォーダンの秘書を務める。ちなみに、メイド服はヴォーダンの趣味。



◇伏見シグリ

 双魔の母親。銀髪を長く伸ばした妙齢の美女。ブリタニア王立魔導学園卒業生。夫共に世界中を巡っているがその目的は双魔も知らない。その見目は双魔の転身する女神によく似ている。

 ハシーシュは親友、ヴォーダンは恩師。息子に迫る危機に際して二人に会いにブリタニアを訪れる。


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