第6話とある事件にて

そして南さんが転校してきて一ヶ月弱がたちその間僕は南さんと一度もしゃべっていなかった。

「なぁ泉〜。南さんが日に日にかわいくなっていく。南さんってもしかして天使なのかな?」

こいつは何言ってんだ...

「そんなことより次は移動教室だよな?」「そうだっぜ」

「ありがとう。じゃあ行くか」そして僕は無理やり話題を変え4時間目の教室へ向かった

そして4時間目の帰り道一人で歩いていると中央階段で何やら話し声が聞こえる。

「ねぇ南ちゃんこの俺と付き合わない?とっても刺激的なことさせてあげるからさ〜」「ごめんなさい先輩、私には気になっている人がいるので無理です。」なんだ告白かよ。やっぱ南さんってモテるんだ。そんなことを考えているといると


「この俺に口答えするってのか。お前は黙って俺と付き合え!」その男性はそう言うと鈍い音で何かを叩く音が聞こえてくた。これは流石にヤバいな。そう思ってその現場に向かった。するとそこには、ほっぺが腫れた南さんが立っていた。

「ちょっと先輩女の子に手を出すなんてダサいっすよ先輩」

「は?誰だよお前は。部外者は黙っとけボケが」

「これ全部先生に話してもいいですか先輩。来年卒業なのにいいのかな〜」

「ああわかったわかった。でも二度とこの俺に喋りかけんなよ」そう言って先輩は不機嫌そうに舌打ちをしながら去っていった。

あー怖かった。もう無理もう無理。

そんなことを思っていると

「ありがとう泉君」

そう言って半泣きの南さんが話しかけてきた

「別にいいよ。それより南さん怪我大丈夫?」

「別に私は大丈夫。それよりほんとにありがとう泉君」

そう言って笑った笑顔が最高にかわいいかった。

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