転生したら幼女だったので取り敢えず”運”極振りでお願いします。

第18話 馬鹿の嫁は馬鹿

「私は早く同じ転生者に会いたいのです。いつまで待たせるおつもりですか？」

「今日は無理だ。この馬鹿の処分がある。何よりまだ本来の目的が果たされていないのでな。それと、今をもって第2王子を王族から追放する。したがって、アカリ嬢との婚約は当人同士で話し合うように」

乱入者まさかの転生者？！

仲良く……なりたくないです！

私の嫌いなタイプ:自己中、常識がない人

ど真ん中やん(白目)

王子様と婚約するくらいだから、大きな目にぷっくりしたピンクの唇、出るとこ出てるナイスバディで凄く可愛いんだけど、中身が残念過ぎる。

王子の婚約者でも陛下にあの態度はダメよ。

「追放？！どうしてですか？親子なのに追放だなんておかしいですわ」

そりゃ私も地球じゃおかしいと思うけど、この世界ではきっとそれが常識なんだよ。

もうこの世界の住人なんだから前の価値観持ち出しちゃダメでしょーが。

「この馬鹿はツェルン辺境伯に無礼を働いたのだ。殺されないだけマシだぞ？」

「ではそのツェルン辺境伯とやらに命じます。王子の無礼を許しなさい」

……馬鹿なの？

王様が追放することで謝罪したのに、ただの転生者が命令できるはずないじゃん。

馬鹿の婚約者は馬鹿にしか務まらないのかなぁ。

「……ほぉ俺に命令するか、王族でもないただの小娘が？馬鹿の嫁は馬鹿か」

ベルも同じこと思ってた(笑)

「あ、あなたがツェルン辺境伯……様？私はサクヤと申しますわ(照)サクヤとお呼びくださいませ」

「なっサクヤ！そいつのせいで俺は追放されそうなんだぞ！」

いや自分のせいだから。

それよりサクヤって転生者、ベルに惚れたな。

まあわからんでもない……おじ専の私でもクラっと来ちゃうほどの色気があるからね。

でも婚約者の前であれは人として……。

「王子様がツェルン辺境伯様に無礼を働いたから悪いんじゃない。そんな方との婚約は破棄させていただきますわ。代わりに、辺境伯様のお嫁様になって差し上げますわ。さ、辺境伯様是非私の部屋にお越しくださいませ」

「サクヤ！俺は王子だぞ！」

「黙れ。もう馬鹿は喋るな。お前は王子ではないし、そこの発情した雌は王家とはなんの関わりも無くなった。今すぐ出ていけ！衛兵、国外に追放しろ。烙印を忘れるな」

発情した雌……陛下天才だわ（爆笑）

ベルに命令しといて嫁になってやるとかどんだけ頭沸いてんだか。

「飛んだ茶番だな。早くその汚物を処分しろ。ギークお前は甘すぎるぞ。消してしまえばいいだろうに」

「辺境伯様？！私が愛されないなどありえないわ！私は神に選ばれた存在なのよ！辺境伯様助け「ベル〜ねみゅいぃぃ」何ですのその子ども……私の未来の夫に触れないで！」

あーあー嫌だね癇癪起こしちゃって。

私はベルの仲間だよそんな邪な目で見ないでちょーだい。

ベルに人を殺させるのは嫌だから助けてあげようとしてるのにい。

「おっちょ？ベル〜あれお嫁しゃんなのぉ？わたち邪魔？」

「どれだ？俺の目にはヒナしか写ってないぞ？多分虫でも見たんじゃないか？ギーク、早く虫を始末しろ。ヒナが寝てしまうぞ」

虫って……ベル酷い(笑)

でも急いでね〜ほんとに寝ちゃう。