第16話 やめてくれ
ギイィィィィ
「ツェルン辺境伯、転生者様が参られました」
おぉぉ近衛騎士さん声出てるぅイケボやん……
とまぁ現実逃避してみたり?
結論から言うと、王様むっさ怖いっす。
鬼って聞いてたから悪魔とか日本の可愛い小鬼とか想像してたんだけど……まさかのオーガ?だったみたいです。
身長は3mくらい、筋骨隆々で皮膚は腐った……失礼、えードブ?はダメか、んー放置しまくったプールの色です!
顔は厳つくて……ある意味威厳があるかも?
王様から見て右手側、一段下に立っている人が多分ご子息、リアル王子様だ!
王子様は普通に人間フォルムなのね〜。
皮膚の色もちゃんと肌色だ……。
「よく来てくれたツェルン辺境伯。そして、その小さいのが転生者か。お前もよく来た」
「……用件はなんだ?この子はまだ幼い。そろそろ寝る時間だ手短に頼む」
ちょちょちょベル?!
普通にタメ口ってか偉そうなんだけど……不敬罪的なのだいじょぶ?
でも確かに眠いかも……あふ。
「ベル〜ふけーじゃいならにゃい?だいじょぶ?」
「なんだ?ふけーじゃ……あぁ不敬罪か。問題ない俺は別にこの国に属している訳では無いからな。一応辺境伯という地位にあるから王命には従うつもりだが、この地位も無理やり渡されたものだから直ぐに捨てれる」
いやベル何者?
王様に頼まれて貴族になったの?それって凄いんじゃ……ますます何者?
「だが不敬罪か……そうなれば何のしがらみもなくヒナと旅に出れる。……ありだな(ボソッ)」
なんか聞こえちゃいけない言葉が聞こえたようなチラッ
……あぁ悪い顔してるよ。
お願いだから馬鹿な真似はやめて!
私のために争わないで!……え?違う?
「だめ!ベルわりゅいこ!」
「大丈夫だ。上手くやる」
全然大丈夫じゃねーよ無駄にキラキラしやがって
何する気だおい!
「おっほん……なんだーそのぉ全て聞こえているんだが?ツェルン辺境伯、頼むからやめてくれ。君が辺境伯でいてさえくれれば、他は自由にしてもらって構わない」
「父上!何故あのような物言いをお許しになるのですか?!たかが辺境伯の分際で何様のつもりだ貴様!」
「お前の息子は随分阿呆に育ったようだなギーク。自身の国の成り立ちくらい勉強させるべきじゃないのか?」
およ?
ベルってば王様と実は仲良し?
ギークって王様のことだよね?名前で呼び合う仲だなんて……いやほんと何者よ。
にしてもあの王子様いかにもな小役発言ぶち込んできたな……父親が焦るくらいベルはやばいんだって。
父親の言葉を否定できるほどお前は偉いんかいな……何様だよ(笑)
てかいつになったら呼ばれた理由についての話になるんですか〜マジで寝ちゃうよ?
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