遺言(Message in the Bottle)

"これが解読される頃には、新たな命もしくは、新たな文明世代が生まれていることだろう。


後の事は、私の息子たちに委ねることにした。


私の痕跡のすべては、私が願い焦がれた場所を目指して、最後の旅路に集約されるはずだ。


この中には何ひとつ、残すことはしない。



われらの技術のすべてを以てしても、残念ながら、太陽を作り出すことはできなかった。


太陽にも、成れなかった。


ならば太陽の一部として、この世界の終わりと始まりを見届けようと思う。



そんなわずかの希望に、私は賭けてみたいと思ったのだ。



私が生み出した、私の遺志を継ぐ息子たちが、必ずや―――すべてを止めてくれるだろう。


そして。


彼らなら、太陽を目指せるかもしれないと。


わずかばかりの希望を抱きながら。



私は、しばしの眠りにつこう。"


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