第10話 男の娘(こ)!?
{Thanks!:森園珠子様}
{テーマ:男の娘(こ)}
一
自分は、いったいどういう存在なのだろう?
男なのに娘。つまりは、男の娘(こ)?
二
自分は産まれた時から、何かが他と違っていた気がする。
他の一般的な面子はそんなことないのに。
自分だけが……、そう、自分が男なのか女なのか分からないのだ。
三
……そしてここまで来ると、もはや性別がどういった意味を持つのか?なんてことまで考えてしまう。
そしてそんな自分がこの仕事についたのは……、必然であったかもしれない。
四
それは、平たく言えば「ショービジネス」の世界。
毎日自分たちを見に、多くの人たちがやって来る。
そして自分たちはそこで精一杯生き、その「生き様」と言えるものを見てもらう。
……そう、それは「生き様」だ。
五
ただ、自分たちはリスペクトされていない……、そう感じる時もたくさんある。
みんな、ただの物珍しさで見に来ているのではないのか?
でもそれでもいい、最近はそう思えるようになってきた。
それでみんなが勇気をもらえるなら、みんなが喜んでくれるなら、それでいい……。
そして今日も、自分たちはみんなの目に触れる。
六
「パパ、ママ、連れて来てくれてありがとう!」
「そうだね。でも近場にこんな【水族館】があって良かった!」
※ ※ ※ ※
「この魚は、大変面白いものでして、
【途中で性別を変える】ことができるのです!」 (終)
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